研究課題/領域番号 |
16500359
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
杉本 篤夫 東海大学, 医学部, 助手 (60322509)
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研究分担者 |
古川 俊明 東海大学, 医学部, 助手 (30276852)
豊倉 穣 東海大学, 医学部, 助教授 (20217566)
石田 暉 東海大学, 医学部, 教授 (50118907)
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キーワード | 高次脳機能障害 / 脳血管障害 / 自律神経 |
研究概要 |
1研究プロトコール 対象は薬剤の影響を極力除外するために回復期リハビリ病棟を持つ関連病院の脳血管障害で高次脳機能障害(遂行機能・注意障害、記憶障害)を合併している患者7例と健常者9例(実習に来ていた学生)とした。また意識障害および認知症の患者は除いた。 リハビリ訓練室において、高次能機能の評価検査前の安静時と評価時に自律神経の指標(ストレスの強さ)を測定した。自律神経指標を測定・解析するために、心電図の計測でポリグラフテレメーター、血圧測定でjentow(非観血式連続血圧測定装置)を使用した。そのデータを解析するために自律神経系活性解析ツール(フラクレット)を使用した。実際の測定では、訓練前に患者の左前胸部にポリグラフテレメーターを装着し、送信されたデータを解析コンピューターに取り込み、それをウェーブレット法で解析するプログラム(フラクレット)を使用しLF、HF成分を解析した。また、血圧、心拍数も同時に計測した。リハビリは個々にあわせて積極的に施行した。そして、データを転院等の特別なイベントがない限り、3週間隔で取得し、自律神経指標と高次脳機能障害の改善度を比較検討した。 2結果 健常者群においても、高次脳機能障害を持つ患者群においても、交感神経が優位な状態の方が高次能機能評価の結果が改善した。このことから、高次脳機能障害患者は交感神経を賦活するリハビリ訓練が改善につながると示唆された。また、リハビリに関わる医師や訓練士が熟考した訓練を行っても患者の交感神経の賦活がはかれないなら訓練継続の是非を考える必要があるのではないかと思われた。 今後も症例数を増やし引き続き検討施行していく予定である。
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