研究分担者 |
石田 暉 東海大学, 医学部, 教授 (50118907)
豊倉 穣 東海大学, 医学部, 助教授 (20217566)
花山 耕三 東海大学, 医学部, 助教授 (80189589)
児玉 三彦 東海大学, 医学部, 助手 (90317777)
杉本 篤夫 東海大学, 医学部, 助手 (60322509)
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研究概要 |
対象・方法:1)健常成人17名(男性10名、女性7名、24-42歳)とした。対象群を低頻度閾値上刺激群(0.2Hz,閾値の1.2倍刺激、100回)、低頻度閾値下刺激群(0.8Hz,閾値の0.9倍刺激、250回)、コントロール群の3群とした。運動野(M1)と前頭前野(Fz)の部位に安静座位にて凹面円形コイルを用い低頻度反復経頭蓋磁気刺激を施行した。2)パーキンソン病患者2名(対象者1;56歳、Yahr2,対象2;72歳、Yahr3)とした。前頭前野(Fz)の部位に安静座位にて凹面円形コイルを用い閾値の1.2倍、0.2Hz、100回の低頻度反復経頭蓋磁気刺激を施行した。刺激前後に1)及び2)ともMEP(8波形)、CSP(10波形)及びF波(32回刺激後得られた波形)を導出し、CSPの潜時、F波の振幅などの変化を比較検討した。波形の導出は右短母指外転筋より行い、MEPは閾値の1.2倍、CSPは筋電図バイオフィードバックを用い最大筋活動の15%の随意収縮下に閾値の1.2倍刺激で導出した。結果:1)3群とも閾値、MEP振幅・面積、F波振幅の変化はなかった。Ml刺激では低頻度・閾値下刺激(閾値の0.9倍、0.8Hz)、Fz刺激では低頻度・閾値上刺激(閾値の1.2倍、0.2Hz)においてCSP潜時の有意な延長(P<0.05,P<0.01)を認めた。2)パーキンソン病患者では1名にCSPの潜時の有意な延長を認めた。閾値、MEP振幅、F波振幅の変化は認めなかった。結論:今回の条件下での反復経頭蓋磁気刺激において、健常成人では前頭前野(Fz)の部位での低頻度・閾値上刺激群及び運動野(M1)の部位での低頻度・閾値下刺激群で大脳皮質内の抑制機構が働くことが示唆された。パーキンソン病患者では前頭前野(Fz)の部位での低頻度・閾値上刺激において大脳皮質内の抑制機構が働くことが示唆された。
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