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2004 年度 実績報告書

運動トレーニングと大動脈における遺伝子プロファイリング-トレーニングによる大動脈伸展性増大における分子メカニズムの解明-

研究課題

研究課題/領域番号 16500391
研究機関筑波大学

研究代表者

前田 清司  国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (30282346)

研究分担者 家光 素行  国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助手 (90375460)
宮内 卓  国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (60222329)
キーワードマイクロアレイ / 大動脈 / 運動トレーニング / 遺伝子 / 血管拡張・収縮因子
研究概要

有酸素性運動の継続は、大動脈などの中心動脈の伸展性を増大させるが、このトレーニングによる中心動脈の適応がどのようなメカニズムで引き起こされているのかは不明である。そこで我々は、有酸素性運動トレーニングによる大動脈伸展性増大のメカニズムを分子レベルで解明することを計画し、有酸素性運動トレーニングによる大動脈伸展性の増大にどのような遺伝子が関与しているのかを検討することを目的とした。本年度は、運動トレーニングによる大動脈伸展性増大の適応機序における関連遺伝子のプロファイリングを行うため、3,800遺伝子の発現を定量的に評価することができるマイクロアレイを用いて遺伝子発現の解析を行った。4週齢の雄SDラットにトレッドミルによる走トレーニング(30m/min,60分/日,5日/週)を4週間行った。また、コントロールとして、同週齢の安静飼育したラットを用いた。トレーニングあるいは安静飼育終了後、大動脈伸展性を測定し、その後、大動脈を摘出し、大動脈におけるmRNAの発現を解析・評価した。コントロールと比較して、トレーニングにより、遺伝子の発現量が2倍以上の高値、あるいは1/2以下の低値を示したものを抽出した。大動脈伸展性はトレーニングにより、有意に増大した。大動脈にて、トレーニングにより増大した遺伝子数は206遺伝子、低下した遺伝子数は117遺伝子であった。このうち、大動脈伸展性に血管拡張・収縮因子として関連する可能性のある遺伝子を選ぶと、増大した遺伝子数は24遺伝子、低下した遺伝子数は5遺伝子であった。これらの結果から、運動トレーニングにより大動脈伸展性が増大し、その増大に血管拡張・収縮因子として作用する可能性のある多くの遺伝子の発現が関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Moderate regular exercise increases basal production of nitric oxide in elderly women.2004

    • 著者名/発表者名
      Maeda S, et al.
    • 雑誌名

      Hypertension Research 27

      ページ: 947-953

  • [雑誌論文] Endothelin receptor antagonist reverses decreased NO system in the kidney in vivo during exercise.2004

    • 著者名/発表者名
      Maeda S, et al.
    • 雑誌名

      American Journal of Physiology : Endocrinology and Metabolism 286

      ページ: E609-E614

  • [雑誌論文] Exercise-induced tissue-specific change in gene expression of endothelin-1.2004

    • 著者名/発表者名
      Maeda S, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Cardiovascular Pharmacology 44

      ページ: S336-S340

  • [雑誌論文] Exercise training improves cardiac function-related gene levels through thyroid hormone receptor signaling in aged rats.2004

    • 著者名/発表者名
      Iemitsu M, Maeda S, et al.
    • 雑誌名

      American Journal of Physiology : Heart and Circulatory Physiology 286

      ページ: H1696-H1705

  • [雑誌論文] Effects of nitric oxide synthase inhibitor on decrease in peripheral arterial stiffness with acute low intensity aerobic exercise.2004

    • 著者名/発表者名
      Sugawara J, Maeda S, et al.
    • 雑誌名

      American Journal of Physiology : Heart and Circulatory Physiology 287

      ページ: H2666-H2669

  • [雑誌論文] Time course alteration of endothelin-1 gene expression in the heart during exercise and recovery from post-exercise periods in rats.2004

    • 著者名/発表者名
      Iemitsu M, Maeda S, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Cardiovascular Pharmacology 44

      ページ: S447-S450

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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