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2005 年度 実績報告書

用具の力学的特性がスポーツの動作に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 16500393
研究機関独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター

研究代表者

平野 裕一  独立行政法人日本スポーツ振興センター, 国立スポーツ科学センター・スポーツ科学研究部, 主任研究員 (30165196)

キーワード野球 / 打つ / バット / 子ども / 動作分析 / 練習効果
研究概要

野球のバットを用いての打つ動作を対象として、「バットが軽くなると、投手側にある腕の、肩に対して動く範囲が大きくなる」という平成16年度の知見をもとに、子どもに軽いバットを用いて打たせた際の動作の変化とその練習効果をみることを平成17年度の目的とした。
小学2〜4年生(7〜9歳)の野球経験者25名を対象に、通常練習で使用しているバット(75〜81cm、600〜750g)と軽いバット(2,3年生は、65cm、450g、4年生は70cm、470g)を用いて、上から紐で吊るした固定ボールを打ってもらった。その動作を2台のハイスピードカメラ(250fps)で撮影し、動作及びバットの動きをDLT法により分析した。分析のポイントは、上記平成16年度の知見から、腰部(両大転子結線)、肩部(両肩峰結線)、バット、それぞれ及びお互いの水平面内における回転様相とした。
さらに、毎日の素振り回数を記録できる練習日誌を作成して、6週間の素振り練習を記録してもらった。ただし、その間、通常練習で使用しているバットでの練習は妨げなかった。コントロール群を作らなかったのは、素振り回数に応じて練習効果に違いがでるものと仮定し、それを比較する想定であった。6週間後、通常練習で使用しているバットのみを用いて、同様の打つ動作を同様の方法で撮影・分析し、軽いバットを含めた場合の練習効果をみた。
練習前の動作及びバットの動きの分析から、通常練習で使用しているバットに比べて、軽いバットを用いた場合、
(1)バットの回転と肩部の回転位相が近づいた。
(2)ボールインパクト時には肩部に対してバットがより多く回転していた。
(3)地面の静止座標系でみると、ポールインパクト時には、腰部、肩部、バットはそれぞれより多く回転していた。
6週間の素振り回数は、65±61回/日(平均±標準偏差)と大きくばらついた。通常練習で使用しているバットによる打つ動作及びバットの動きには、練習前の軽いバットを用いた場合と同様な変化が認められたが、素振り回数に応じての変化の違いまでは認められなかった。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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