研究課題
基盤研究(C)
平成17年度から研究代表者が京都大学大学院人間・環境学研究科から京都大学高等教育研究開発推進センターに移籍した。したがって、研究内容をジャンプのバイオメカニクス研究から、ジャンプ動作のバイオメカニクス研究をスポーツ現場に応用する教育的バイオメカニクス研究にシフトさせたため、申請時の研究内容と異なる研究内容になった。バスケットボールなどでは、早くかつ高く飛ぶジャンプが要求される。上肢挙上指先端高付近のパスに対しては、最初から両手を高く上げたスクワットジャンプを、それよりも高い地点へのパスに対しては、両手の位置を下げた状態からのスクワットジャンプを行うことによってカットすることが出来る可能性が高くなることがわかった。いずれにしても、早くかっ高く跳ぶことが求められる状況では、スクワット状態で構えておくことが重要であることがわかった。テニスなどにおいて横方向へのステップを伴う左右選択リーチング動作が必要とされるが、予備ホップを行うHop条件及び予備ホップを行わないNoHop条件で、被験者に左右選択リーチング動作を行わせ、予備ホップの効果についてバイオメカニクス研究を行った。Hop条件において、NoHop条件よりも有意にトータルリーチタイム(刺激提示からターゲットに到達するまでの時間)が短縮した。その内訳は、レスポンスタイム(刺激提示から移動開始までの時間)、リーチタイム(ステップ脚が着地してからターゲットに到達するまでの時間)の短縮ではなく、ステップタイム(移動開始からステップ脚が着地するまでの時間)の有意な短縮であった。また移動開始後100msの身体重心の移動方向への速度は、Hop条件にがNoHop条件に比較して約2倍高い値を示した。これらの研究成果の一部は、国内学会で発表し、別紙に掲げた学術雑誌に公表した。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (2件)
京都体育学研究 22
ページ: 23-31
Kyoto Journal of Physical Education, Health and Sport Sciences 22