フランスにおけるドーピング法の形成と現状について、フランスのスポーツ政策の現状、フランスの立法政策全体の歴史的展開とドーピング法との関係、スポーツ競技会における興奮剤の使用の取締りに関する1965年6月1日の法律第64-412号の立法過程及び同法の構造、スポーツ競技会及び行事におけるドーピング物質の使用の予防及び取締りに関する1989年6月28日の法律第89-432号の立法過程及び同法の構造と特色、スポーツマンの健康の保護及びドーピング対策に関する1999年3月23目の法律第99-223号の法律の成立過程及び同法の構造と内容、ドーピング対策及びスポーツマンの健康の保護に関する2006年4月5日の法律第2006-405号の成立特色について明らかにし、また各ドーピング法の逐条訳を行った。研究の結果、特にフランスのドーピング法におけるドーピング違反の法律上の定義の変化の理由、刑事上の制裁からスポーツ連盟及びフランスドーピング対策機構による行政上の制裁処分への変更、フランスドーピング対策機構の独立行政機関への移行と権限の強化、国際的なアンチ・ドーピング政策のフランスドーピング法への影響、フランスドーピング法のスポーツ法体系と公衆衛生法体系の二重の法体系による秩序維持の特色、ドーピング法とスポーツマンの健康の保護のための法の統合、スポーツ法典へのドーピング法の統合、ドーピングコントロール及び制裁手続きにおける防御権、立入捜査権、個人情報の保護、検体採取の資格、登録証再交付前の医療診断の義務などを指摘した。
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