研究課題/領域番号 |
16500424
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
山本 徳郎 国士館大学, 体育学部, 教授 (40142327)
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研究分担者 |
清水 重勇 神戸大学, 発達科学部, 名誉教授 (60036671)
阿部 生雄 筑波大学, 体育科学系, 教授 (20091936)
田原 淳子 中京女子大学, 健康科学部, 助教授 (70207207)
来田 享子 愛知学泉大学, コミュニティー政策学部, 助教授 (40350946)
和田 幸一 神戸松蔭女子学院大学, 文学部, 助教授 (20309438)
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キーワード | オリンピズム / 21世紀 / クーベルタン / オリンピック休戦 / オリンピック博物館 / オリンピア |
研究概要 |
平成16年度における研究実績報告 本研究は平成15年度から国士舘大学体育学部附属体育研究所において、同じテーマでなされた研究を母胎として始められている。その成果は同研究所の所報第22号(平成16年3月刊行)95-102頁に報告され、その第二部が同所報第23号(平成17年3月刊行予定)で継続して報告される。 平成16年度の研究は、このテーマでは先進的な研究をすすめている方々の協力体制のもとに始められた。日本スポーツ学会による「オリンピック休戦の呼びかけを日本から」というテーマで行われたシンポジウムや6月23日のオリンピック・デーをはさんで行われた諸行事にもかかわりながら初回の研究会を行った。そこでは目前にせまったアテネでのオリンピック大会、JOCとJOAの問題、特に日本のJOA活動の低迷などが話題となり、新しいオリンピズム研究の意義・目的を議論した。 研究実績の中心は、9月初旬に行われたヨーロッパ研修旅行であった。ベネチアのレガータ・ストールカ(歴史的レガッタ)に接し、地域に根ざしたオリンピズムの一例を実感した。アテネやオリンピアでは、古代人のスポーツ文化の奥行きの深さを実体験することができた。この旅行での最大の収穫はローザンヌのオリンピック博物館での研修であった。特に日本ではオリンピックといえば競技の世界という常識があるが、世界的にはこの博物館を拠点としたオリンピック文化運動が常識化していることを感じた。この博物館は遺物集積所としての機能を充分果たしつつ、未来へ向けての施設であることに特徴があるように思えた。つまりオリンピック(オリンピズム)未来館として。嘉納治五郎がクーベルタンの宛てた手紙、ヒトラーがナチ・オリンピック時代に当時のIOC会長に宛てた手紙等貴重なものが所蔵されていることはいうまでもない。 ヨーロッパ研修旅行の成果のまとめ等をかねて、11月初旬に第2回目の研究会を行った。メンバーが持ち寄った成果は興味深いものばかりであった。いいずれ最終報告書に組み入れる計画である。来年度は今年の成果を海外での学会等で公表しようと考えているが、その前にこれまでのオリンピズムを整理しておきたいと考え、特にその原点であるクーベルタンのオリンピズムを清水重勇氏を中心に、第三回目の研究会として3月初旬に行ない、貴重な学識に接することが出来た。
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