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2005 年度 実績報告書

有酸素運動負荷時に誘導される新規酸素ラジカル排除システムの検索

研究課題

研究課題/領域番号 16500429
研究機関神戸学院大学

研究代表者

岡本 正志  神戸学院大学, 薬学部, 助教授 (80194398)

研究分担者 高橋 隆幸  神戸学院大学, 講師 (40216726)
キーワードコエンザイムQ / ユビキノン / 有酸素運動 / 活性酸素 / 還元型コエンザイムQ / ユビキノール / 疲労 / レドックスサイクル
研究概要

有酸素運動負荷時の還元型コエンザイムQ10(還元型CoQ10)の生体内挙動とCoQ10レドックスサイクルとの関連性から、CoQ10の疲労軽減効果について検討した。
実験動物には4週令のSD系雄性ラットを使用した。有酸素運動としては水泳を負荷させた。つまり、ラットに体重あたり3%〜4%の錘を尾部に装着し、強制水泳させた。ラットはCoQ10投与群、プラセボ(溶剤)投与群、コントロール(水投与)群の3群に分け、CoQ10はラット体重kgあたり5mg/日になるように飲料水に添加して、2〜4週間投与した。
その結果、3%の錘をつけて水泳を負荷させたラットでは、4週間のCoQ10の経口投与によって著明な水泳時間の延長が観察された。また、CoQ10投与群では、プラセボ投与群やコントロール群に比べて、水泳終了直後の血清乳酸値やLDH遊離量が有意に減少していた。さらに、肝細胞質中のNADPH-CoQ還元酵素活性はCoQ10投与群では他群に比べて有意に上昇していた。このようなCoQ10疲労軽減効果は、一定の水泳負荷後にさらに再度負荷をかけると、CoQ10投与群ではなお一層の著明な水泳持続時間の延長が認められた。
3%の錘を負荷させたラットの水泳終了直後の血清還元型CoQ10値は、水泳を負荷させていないそれよりも有意に低値を示した。しかしながら、4%の錘を負荷すると、血清還元型CoQ10の総(酸化型+還元型)CoQ10に対する比率は逆に上昇しており、運動負荷の程度によって還元比率が変動することが示された。
以上の結果は、最大酸素摂取量にいたる過度な有酸素運動負荷時には、酸化ストレスから生体を守るために還元型CoQ10が動員され、細胞障害の防御に寄与している可能性が示された。また、その防御には、NADPH-CoQ還元酵素などの一連のCoQ10レドックスサイクルが重要な働きをしていることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] コエンザイムQ10の医学的・健康科学的効果2005

    • 著者名/発表者名
      岡本正志
    • 雑誌名

      Fragrance Journal 8

      ページ: 28-34

  • [雑誌論文] 巷で話題のコエンザイムQ10とは2005

    • 著者名/発表者名
      岡本正志
    • 雑誌名

      化学 60・11

      ページ: 20-24

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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