【目的】申請者らは、2001年11月から2002年3月に青年期女性(新潟医療福祉大学4年生)を対象として、骨量と環境要因(運動・栄養)及び身体の発育に関する基礎調査(横断研究)を実施した。その結果、運動量(活動量)の減少とカルシウム、ビタミンDの摂取不足が明らかとなり、それらが低骨量に関連していることが示唆された。そこで本研究は、この横断研究による事実を検証するため、骨量と環境要因の縦断研究を計画した。また、骨量増加に対しては環境要因のみならず遺伝要因の寄与も大きいため、骨量増加における環境要因と遺伝要因との相互作用も検討し、食事、活動量、体格、骨粗鬆症関連遺伝子多型の最大骨量への相対寄与及び相互作用を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は新潟医療福祉大学の女子学生4年生215人中、基礎調査に参加した92人とした。92人のうち63人(68%)が本研究に参加した。骨密度測定、採血、身体計測、問診調査は、2004年11月から2005年1月に行った。腰椎、大腿骨頸部、大腿骨近位部の骨塩量(BMC)と骨密度(BMD)はdual energy X-ray absorptiometry(QDR-4500C)を用いて測定した。遺伝子多型については、血液中のリンパ球よりエストロジェン受容体遺伝子、ビタミンD受容体遺伝子(BsmI、TaqI、ApaI、FokI)遺伝子、COLIA1遺伝子をPCR-RFLP法にて解析する予定である。体重、体脂肪量、筋肉量は体組成計(BC118D)を用いて測定した。現在の身体活動、現在のカルシウム摂取量などについても聞き取り法により調査した。【結果】それぞれの調査結果ついては、現在解析中である。
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