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2004 年度 実績報告書

免疫・アレルギーへ食からのアプローチ基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 16500522
研究機関日本女子大学

研究代表者

佐藤 和人  日本女子大学, 家政学部, 教授 (40187175)

キーワード免疫 / アレルギー / 肥満 / 腸管免疫系 / 経口免疫寛容
研究概要

高脂肪食誘導性肥満マウスにおける腸管免疫機能の解析
【目的】食餌誘導性肥満マウスを用いて、肥満による経口免疫寛容誘導時の免疫機能への影響を検討した【方法】4週齢のC57BL/6Jマウスにラード添加の高脂肪食を5ヶ月間与え肥満を誘導した。肥満群及びコントロール群(正常体重群)の2群に分け、免疫寛容誘導群には1%-OVA(卵白アルブミン)溶液を3日間摂取させた。対照群には水を自由摂取させた。全てのマウスにOVAを2回腹腔内免疫した後に解剖し、血清抗体価、脾臓リンパ球のサイトカイン及びケモカイン産生能を解析した。また糞抽出液中の分泌型IgA抗体価を測定した。【結果及び考察】コントロール群では、OVAの経口摂取によって脾臓リンパ球のOVA特異的IL-2及びIL-10産生能が有意に低下し、経口免疫寛容の誘導が確認されたが、肥満群ではIL-10において抗原の経口摂取による影響が認められなかった。さらに血清中OVA特異的IgGlはコントロール群で抗原の経口摂取によって増加したが、肥満群ではむしろ低下した。血清中OVA特異的IgA、IgM抗体価については肥満群がコントロール群と比較して有意に低下していた。糞抽出液中の抗原(OVA)特異的分泌型IgAは、肥満群ではコントロール群よりも抗原の経口摂取による上昇が軽度であった。またコントロール群において、抗原の経口摂取によって脾臓リンパ球のMCP-1産生が増加する傾向が認められた。
以上の結果から、肥満により経口免疫寛容誘導時の抗原特異的免疫反応の動態が変化する司能性が示唆された。即ち、肥満により腸管免疫機能が変化し炎症やアレルギーの病態を修飾する可能性がある。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 食事誘導性肥満モデルマウスにおける免疫機能2005

    • 著者名/発表者名
      三戸夏子, 佐藤和人
    • 雑誌名

      日本肥満学会誌:肥満研究 (発表予定)

  • [雑誌論文] 消化酵素処理による全卵抗原の抗原性の変化と特異的IgGの検討2005

    • 著者名/発表者名
      平澤玲子, 佐藤和人他
    • 雑誌名

      日本女子大学大学院紀要 11

      ページ: 235

  • [雑誌論文] 成長期女子の成熟度を加味した骨形成の評価に関する検討2004

    • 著者名/発表者名
      塚原典子, 佐藤和人他
    • 雑誌名

      新潟医療福祉大学雑誌 4

      ページ: 4

  • [雑誌論文] エンドトキシンショックにおける免疫機能に及ぼす卵白タンパクの影響2004

    • 著者名/発表者名
      佐藤和人他
    • 雑誌名

      旗影会平成15年度研究報告概要集

      ページ: 104

  • [雑誌論文] 関節リウマチでは何を食べたらよいのか2004

    • 著者名/発表者名
      佐藤和人
    • 雑誌名

      流(ながれ) 236

      ページ: 64

  • [図書] ナースの内科学(免疫、アレルギー、膠原病担当)2004

    • 著者名/発表者名
      佐藤和人(分担)
    • 総ページ数
      42
    • 出版者
      中外医学社

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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