研究概要 |
昨年度に引きつづき,「花こう岩」について,資源・災害・環境の側面から理解させる教材の追加収集を行ない,それらを整理することで,視覚を通じて平易に解説されていくプロセスを基本にシナリオを確定させ,デジタル教材を作成し,以下のようなURLで公開した. http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/html/kyo/chisitsu/koikakougan/index.html 『花こう岩〜資源・災害・環境の課題を通じて生活にかかわる役割を考える〜』 具体的なWeb化の準備として,以下のような点を中心にサイト構成を考え,作業をすすめた. 1.地学分野の教材を扱う上で常につきまとう課題が,時間スケールと空間スケールの問題であり,これを『序説』として導入的な扱い方をすることとした. 2.『花こう岩』の本論に入る前に,学校現場で最も扱いにくい教材の一つとされている『岩石』自体の扱い方を平易に解説することとした. 3.本研究の主題となる『花こう岩』は,通常の解説を平易にした上で,本教材の目的として掲げた資源・災害・環境の側面からの理解をシナリオの骨格として構成した. 4.具体的には,岩石そのものの利用として「石材」・「地下資源」を,風化した状態でのかかわりとして「土砂災害」・「平野の形成」・「粘土」をそれぞれとりあげ,資源・災害・環境問題相互にかかわるように課題の設定と解説がなされるように構成した. 5.最後に,花こう岩の学校現場における扱われ方を概観し,教師に求められる力量を提起して結びとした. 本人の技術的な能力欠如がおもな原因となり,Web化にかなりの時間を費やしたため,当初に目論んだシナリオどおりの作品にはならなかった点を実績報告として触れておく.
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