研究課題/領域番号 |
16500549
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
尾久土 正己 和歌山大学, 教育学部, 教授 (90362855)
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研究分担者 |
富田 晃彦 和歌山大学, 教育学部, 助教授 (20294291)
曽我 真人 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (60252839)
中山 雅哉 東京大学, 情報基盤センター, 助教授 (90217943)
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キーワード | 天文教育 / インターネット中継 / e-learning |
研究概要 |
本年度は、昨年度行った金星の太陽面通過のインターネット中継とその教材化について、データ制約や、教材の評価などを行い、論文化し、投稿した。現在、査読中である。 また、本年度は、2005年10月3日にスペイン・マドリッドで観測された金環日食をインターネット中継する実験を行った。本中継では、従来の太陽拡大像の中継だけではなく、魚眼レンズを使った全天の様子を、日本国内のデジタル式プラネタリウムで、リアルタイムに投影した。撮影には、高解像度のデジタルカメラを使用し、30秒に1枚のペースで、自動撮影し、その映像を国内のサーバに自動転送した。また、プラネタリウムでの投影には、専用のソフトを書き、自動表示するようにした。さらに、プラネタリウムの床面には、プラズマディスプレイを用意し、太陽の拡大像を同時に投影した。プラネタリウム会場には、市民に参加してもらい、日食によって、周囲が暗くなることが理解できるかなど、アンケートに協力してもらった。その結果、ほとんどの参加者が、周囲が暗くなることをプラネタリウム内で認識することができ、日食が、月の影に入る現象であることを理解できた。また、その理解に、この全天中継が役立ったと回答した。現在、本実験で得られたデータを論文化に向けて整理中である。 さらに、本実験は、金環日食であり、太陽面が完全に隠されることはないが、2006年3月29日にエジプトで起こった皆既日食でも同様の実験を行い、中継に成功している。本日食のデータ解析や教材としての効果の評価については、来年度行う予定である。来年度は、これら3つの中継実験によって、市民が宇宙からの視点で、天文現象を見ることができたか、評価を行う予定である。
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