研究課題/領域番号 |
16500552
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鳥越 兼治 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (80136035)
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研究分担者 |
竹下 俊治 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90236456)
大塚 攻 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (00176934)
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キーワード | 里海 / エコミュージアム / 体験活動 / 生涯学習 / 実践的研究 |
研究概要 |
本年度は、昨年度の実践実績を基に立てられた計画を遂行してその結果を検討した。 江田島市環境館をコア施設として設定したもので、前年度好評であった底引き網を中心にしたものであった。秋(10月)の環境館を中心とした実践は、底引き網とシュノーケリング体験であった。底引き網では3月と異なり、季節の違いで採集される生物の違いに学生達は驚嘆していた。採集された生物を環境館に持ち帰り、同定作業に取り掛かったが、その日のうちにほぼ全種の同定が終わった。この実績からすると、生涯学習者として全年齢の人を前に活動することの妥当性が議論され、正確な同定は学校活動を中心に用意すると有益であることがわかった。参加して見学したい人には同定作業の概要を体験してもらうだけのほうが良く、興味を持った段階で同定作業に参加するほうが気軽に参加しやすいようであった。 シュノーケリングを実施した。海水に入ることは7・8月というイメージを学生たちは強く持ちすぎていたようで、水温の高さに驚いていた。またウエットスーツを使用した学生は水中を眺める楽しさを満喫しているようでなかなか上がってこなかった。泳げない学生もウエットスーツだと浮くので海の楽しさを知ってチャレンジしたいと言っていた。 2月にカキ筏見学、垂下式のカキの周りに付着している生物の観察同定を行った。初めての体験は驚きの連続で、カキ養殖の様式がすべて見学できたという参加者がほぼ全員であった。この回から一般の参加者を環境館でアレンジしていただき、小中学生とその保護者が参加した。 3月に再度底引き網を地域の人たちと体験した。初めて観察する網の形と上がってくる様子、取れる生き物に興味を示していた。 このような経過とデータの結果を踏まえ採集年度となる来年度はエコミュージアムとしての体験活動の種類をより吟味し種々のケースに対応した活動様式についてさらに検討を進めたい。
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