研究概要 |
1.都市河川の自然環境の回復と保全を目指したプログラムの開発学生による河川環境の測定・評価を可能にする生物的・化学的指標を用いて、都市河川の現状を学生が主体的に調査する手法を開発し、教育プログラムを企画し、以下を実践した。 1)代表的な都市河川である、大学キャンパスに近い横浜市の鶴見川とその支流の早渕川において、学生が(1)河川の物理化学的指標、(2)生物指標、(3)五感を用いた河川調査、(4)河川環境・景観調査を行い、それに基づき、河川の現状、問題点を把握し、各調査地点の河川環境目標を提案するプログラムを平成16,17,17年の各々5,6月に実施した。 2)横浜市の鶴見川と共通点の多い、韓国の都市河川である釜山市の温泉川(平成17年)およびソウル近郊の龍仁市の烏山川(平成18年)において、8月初旬に日本の大学生と教員、韓国の東亜大学、慶煕(キョンヒ)大学の大学生、大学院生、教員が合同で、上記1)と同じ河川調査プログラムを実施し、河川環境目標を提案するプログラムを実施した。日本の鶴見川、釜山の代表的な都市河川の抱える問題と課題について共に考えるワークショップを日韓の大学教員、学生、市民と共同実施した。 2.「熱帯雨林の保全と復元」プログラムの開発と実施 日本の学生を対象として、オーストラリア・クイーンズランド州の熱帯雨林で、英語による熱帯雨林の現状、復元に関する学際的な講義、フィールド演習を実施し、孤立した熱帯雨林を緑の回廊でつなぎ、1生物多様性を高めるプログラムを企画し、平成16年、17年、18年の8から9月に実践した。毎年、プログラム評価を行い、Plan.Do, Check, ActionのPDCAサイクルに基づき、プログラムの改善をおこなった。平成18年度には、樹木に人工的に着生させた着生植物の生育調査をおこなうとともに、学生と教員によるプログラム評価に加え、自由連想法を用いて学生の教育成果を多角的に評価した。
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