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2005 年度 実績報告書

アリストテレスの知識論の理系文章教育への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16500565
研究機関八戸工業高等専門学校

研究代表者

太田 徹  八戸工業高等専門学校, 総合科学科, 教授 (40168943)

キーワードライティング教育 / レトリック / アリストテレス / 4原因説 / 定義法 / システム叙述 / PISA / 国語教育
研究概要

(1)アリストテレスの知識論にもとづいた論述教育理論の整理と教材作成
理論は、つぎのように整理した。人間が作り出した物事は、アリストテレスの4原因説にしたがい、各原因を分析し再結合すれば、論理的に把握することができる。目的因と形相因(中心アイデア)を述べるのは定義的な論述である。物事の構成要素(質料因)を始まりから一連化(始原因)してとらえるのはシステム的(体系的)叙述である。物事を定義しそのシステムを言えることは、論文の基本型を身につけたことである。
定義法は、発明品などについて樹形図をつくり、樹形の分岐点に目的とアイデアを書き込ませることで教える。システム的叙述は、ポンプのような簡単な機械の構成要素を縦軸にとり、横軸にプロセス名をならべて表をつくり、両者の交点に、あるプロセスにおけるある部分の働きを記入させることで教える。
定義法とシステム叙述法を核として、その前に主観的な叙述と客観的な叙述の相違、情報の分類と順番の必要性などの予備的な学習をおくことで、60時間分の学習テキストをつくった。
(2)今日の欧米教育におけるアリストテレス知識論の位置の調査
約2週間をかけてアメリカの調査を行った。調査対象は、州の国語教育行政者、大学での国語教育研究者、レトリックおよびライティング教育の研究史文献であった。調査の結果、現実社会の要請にこたえる実践的ライティング教育の動きと、アリストテレス以来のレトリック研究史をつぶさにたどる理論研究の動きが複層的に進んでいることがわかった。
(3)4原因説について
E.コーベットは、主著においてアリストテレスの4原因説がレトリック理論の発祥地であることを指摘している。しかし、この分野の研究は少ない。
(4)PISAの読解力定義
PISAの読解力定義は伝統的レトリック理論に従い、そのためアリストテレス知識論との関係をはっきり指摘できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 国際学習達成度調査(PISA)に対応できる国語教育のあり方2005

    • 著者名/発表者名
      太田 徹
    • 雑誌名

      「国語界」全国高等学校国語科指導研究会 52号

      ページ: 44-54

  • [雑誌論文] 国語の論文教育とアリストテレス2005

    • 著者名/発表者名
      太田 徹
    • 雑誌名

      「高等専門学校の教育と研究」日本高専学会 No.40

      ページ: 13-16

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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