1.衛星用ターミナルノードコントローラの開発 東大阪宇宙開発協同組合が製作する人工衛星PETSATの実験1号機(SOHLA-1)に搭載されるアマチュアミッション用のターミナルノードコントローラ(TNC)開発に対する技術支援を行い、フライトモデルを完成させた。TNCを搭載したSOHLA-1のフライトモデルも完成したが、打ち上げは平成20年度以降となり、開発したTNCの性能評価実験や考案した教育プログラムの試行は実施できなかった。 2.地上局用ターミナルノードコントローラの開発 SOHLA-1のパケットデータを受信するために必要な地上局用TNCは昨年度までの研究で開発済みであったが、入手が難しいモデムIC(FX614P)が必要であるという問題点を抱えていた。そこで本年度はPSoCマイコンを使用したBell202モデム回路とファームウェアを開発した。また、PICマイコン用AX.25プロトコル処理ファームウェアをPSoCに移植し、モデムと統合した。これによりPSoCマイコンワンチップでTNCが製作できるようになった。 3.衛星テレメトリ解読ソフトウェアの開発 SOHLA-1のテレメトリデータを解読するために必要なWindowsソフトウェアを試作した。動作検証を行うため、テレメトリ解読部は東京大学の超小型人工衛星XI-Vに対応させた。解読ソフトはVisual Studio 2005 C#で作成し、標準的なWindowsソフトの機能とGUIを実装した。このソフトとPSoCマイコンTNCを組み合わせた教材キットも完成することができた。
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