研究課題/領域番号 |
16500575
|
研究機関 | 株式会社数理設計研究所 |
研究代表者 |
玉置 豊美 株式会社数理設計研究所, 核物性研究室, 主任研究員 (50373551)
|
研究分担者 |
赤羽 明 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (40049846)
所澤 潤 群馬大学, 教育学部, 教授 (00235722)
高橋 浩 群馬大学, 工学部, 助教授 (80236314)
滝沢 俊治 群馬大学, 名誉教授 (50008158)
|
キーワード | 群馬県師範学校 / 群馬県女子師範学校 / 明治期教科書 / 明治期の科学教育 / 個別科目から理科への移行 / 群馬県師範学校の教員群像 / 熊谷県暢發学校 / 県令楫取素彦 |
研究概要 |
群馬県師範学校ならびに女子師範学校から継承された群馬大学附属図書館所蔵明治期教科書調査を出発点とする本研究について、平成16年度に行った調査ならびに成果は以下の通りである。 群馬大学付属図書館本館の特殊資料室に保管されている2000冊余の明治期和装本の整理・分類は細部を除きほぼ達成され、今後はいかに、保存状態の良好さを保ちつつ、資料としての外部公開への道筋を整えるかという作業にかかっている。上記教科書群のうち、理系和装本276冊についてはその全目録を掲載した論文が埼玉医科大学の紀要に公表された。現在、上記276冊の表紙をカラー印刷して目録にした小冊子を印刷中である。 群馬県における明治期科学教育には群馬県師範学校の教育方針が深く関わっている。特に明治期の科学教育が個別科目から理科へと移行する過程が、群馬県では遅く、そこには群馬県師範学校の意図が汲み取れることを論じ、科学史研究に掲載された。以後、明治10年代の群馬県師範学校における教員群像と教育方針との関わり、また教育行政に熱心であった県令楫取素彦と群馬県師範学校における教育方針・教員群像との関わり等を追跡調査している。その目的で山口県萩市の萩博物館へ調査に行った。一方で、群馬県師範学校の前身とされる熊谷県暢發学校の存在と役割を鮮明にしようとしている。その目的のため、群馬大学教育学部保管の歴史資料、群馬県文書館資料、埼玉県文書館資料などを収集し、分析を進めている。 平成16年12月11日に群馬大学教育学部附属学校教育臨床総合センター主催により「19世紀の理科教育と群馬県師範学校」と題して公開シンポジウムが群馬大学荒牧キャンパス内の学生会館ミューズホールで開催された。附属図書館では「19世紀の知のパノラマ」と題して明治期教科書300冊の展示を同日から平成17年1月7日まで開催した。この様子は新聞・テレビ等に取り上げられた。今後も我々の研究と成果を公開する場を作っていくつもりである。
|