研究課題/領域番号 |
16500587
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
井上 毅 滋賀大学, 教育学部, 教授 (40211750)
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研究分担者 |
宮田 仁 滋賀大学, 教育学部, 教授 (50263166)
北神 慎司 島根大学, 法文学部, 助教授 (00359879)
水上 善博 滋賀大学, 教育学部, 教授 (80222321)
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キーワード | 情報教育 / 情報活用能力 / 中級レベル情報教育カリキュラム |
研究概要 |
平成18年4月の新入生からは、高校において教科「情報」の履修を済ませた学生が多数である。そのため、平成18年度の研究は、主に次に2点から進めた。1.大学新入生を対象として、中級レベル情報活用能力測定尺度、情報活用の実践力と情報モラルに関する尺度、コンピュータ不安尺度、及び情報機器利用経験調査質問紙を用いて、入学直後の4月中旬での調査を行った。その結果、教科「情報」の既履修者と未履修者の間で、情報活用能力、コンピュータ不安度のいずれにおいても有意差は認められなかった。ただし、前年度の結果との比較から、情報活用能力の個人差は増大していることがうかがえる。また、大学入学後の基礎的情報教育の履修をふまえた情報活用能力、コンピュータ不安度の変化を検討するため、7月中旬に同様の調査を行った。その結果、この3か月間で情報活用能力の有意な増大と、コンピュータ不安度の有意な低下が認められた。これらの結果を考え合わせると、高校教科「情報」の履修の有無による情報活用能力やコンピュータ不安の差はあまりみられず、むしろ大学入学後の情報関連授業の受講の影響の方が強いことが示唆されていると思われる。2.このような調査結果をふまえて、大学学部における教養教育レベルの情報教育カリキュラムを検討した。その結果、当面は全面的な中級レベルへの移行は適当ではなく、基本的には従来の基礎的な内容を踏襲するとともに、一部のすでに十分な能力を持つ学生への対応として、より高度な内容も選択分野として加えるのが妥当と判断された。そして、そのような高度な内容の学習のための教材例の検討を行った。
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