研究課題
本研究では、限られた計算機資源などで組織形態のネットワークを実稼動できる環境構築手法をベースとして、多様なシステム開発環境の構築を簡便に実現可能とする。新たなシステム開発環境構築手法の開発に取り組んでいる。さらに、その手法を適用して構築されるシステム開発環境を用い、社会ニーズに見合うシステム開発技術者教育が実践可能であることを検証する予定である。研究の初年度となる今年度は、近年注目されているオープンソースソフトウェアに焦点を絞り、充分な現状確認や技術動向調査を行って、教育対象とするシステム開発技術の体系化を進めてきた。また、近年のシステム開発は、分散アプリケーションの形態が主流であることから、その教育にはネットワーク環境の構築が必須となる。そこで、別途研究を行ってきた学習用ネットワーク環境構築手法との融合方法について検討した結果、無線LANやシリアルインタフェースを介して、PCやルータなどのネットワーク設定を半自動化する処理方法を試行中である。一方、システム開発環境に関しては、PCにVMWare(仮想計算機ソフトウェア)をインストールし、同一ネットワークドメイン内での処理を仮定したWeb-DB連携システムの学習環境構築を具体例として、各種仮想計算機の構築を行った。システム形態は単純Web型、Web2階層型、Web3階層型とし、OSはLinuxとWindows、データベースにはMySQLとPostgreSQL、DBアクセスにはPHPやJDBCを用いた。それらの可能な組み合わせで予め構築された仮想計算機群は、VMware環境ではイメージファイル単位で管理されるため、それらを選択的に起動することで手早く学習環境を構築可能であることが確認できた。しかし、現状ではDHCPでIPアドレスを付与しているため、開発形態の多様化と併せ、ネットワーク設定の自動化等が次年度以降の課題となっている。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (3件)
電器学会研究会資料(教育フロンティア研究会) FIE-04
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教育システム情報学会第29回全国大会講演論文集
ページ: 455-456
電子情報通信学会技術研究報告(教育工学) Vol.104, No.534
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