研究概要 |
ネットワークにおける数学教育のバリアフリー化に関する研究の16年度の計画において、大きく3項目に分けて開発を行ってきた。 1,Webブラウザーの数式表示のインターフェースの開発は、新たに分担者として加わった金堀が担当している。プログラムの仕様は、「ホームページ中のMathMLをアクセシブルな形式に変換するプロキシサーバ」である。主な機能は、(1)プロキシとしてブラウザとWebサーバを仲介。(2)ブラウザからの要求に対して、Webサーバにコンテンツを要求。(3)Webサーバから渡されたコンテンツ内のMathMLのみをアクセシブルな形式に変換。(4)変換したコンテンツをブラウザに渡す。というものである。この仕様において、Windowsで動作する既存のスクリーンリーダーが対応しているブラウザーで数式の音声化はほぼ可能となる。このプログラムはまだ細かい調整が必要であるもののほぼ完成間近に至っている。 2,コンテンツの開発では、川根と駒田が担当し、大学教養程度に出てくる数学の公式を整理し、ホームページ上で数学の公式を閲覧できうるデータベースを構築してきた。これは、W3Cが提唱するアクセシビリティに準じた構成となっておりMathMLを基礎にホームページ上で単元ごとにリンクをたどって数学の公式を閲覧できるものである。 3,数式音声化マクロと数式入力インターフェースの開発では、山口が担当し、ブラウザーに搭載できる音声化マクロの技術開発をまず数式エディター「Infty Editor」の音声化で培った部分をブラウザーのプラグインに応用できるように検討を加え、その仕様について具体化している段階である。
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