研究概要 |
本研究の第1の目的は,高精度磁気年代決定のための基礎データとして,先史時代の日本列島における地磁気分布を明らかにすることである。先史時代の同時間面を示す最良の指標となる広域テフラを利用する。本年度は約6300年前の鬼界アカホヤテフラに焦点を絞り,古地磁気測定を集中的に実施した。 第2の目的は,上に述べたような広域テフラを挟む堆積層で,広域テフラの上下の層準で連続して試料を採取し,広域テフラが堆積した時代の地磁気永年変化を明らかにすることである。複数の異なる時代の広域テフラが挟まれる堆積層がねらいである。本年度は約2.5万年前の姶良Tnテフラと鬼界アカホヤテフラが挟まれている堆積層で古地磁気測定を実施し,時間の連続した地磁気永年変化の様子を明らかにした。
|