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2005 年度 実績報告書

酵母DNAマイクロアレイを用いた環境汚染気体の毒性評価

研究課題

研究課題/領域番号 16510024
研究機関徳島大学

研究代表者

田村 勝弘  徳島大学, 工学部, 教授 (00093873)

研究分担者 岩橋 均  産業技術総合研究所, ヒューマンストレスシグナル研究センター, 主任研究員 (60356540)
鈴木 良尚  徳島大学, 工学部, 講師 (60325248)
キーワード気体バイオアッセイ / 大気汚染 / 微生物 / DNAマイクロアレイ
研究概要

大気汚染は,今世紀における克服しなければならない,もっとも深刻な課題とされている.これまでも,高度な技術を用いて大気汚染の分析が行われてきた.しかし,大気中に存在する化学物質のすべてを特定,あるいは検出することは事実上不可能である.そこで,我々はモデル微生物を用いた毒性の評価,すなわちバイオアッセイが大気汚染物質の生態系に及ぼす影響評価に適していると考えた.特に,酵母DNAマイクロアレイを用いると,汚染気体に暴露された微生物から,汚染気体の特徴や毒性に関する様々な情報が抽出できる.その基礎実験として,酵母をモデル生物として用いて,様々な気体で加圧した後,mRNAの発現特性を分析した.
本研究では,空気,酸素,窒素,亜酸化窒素,二酸化炭素などの気体を用い,酵母を高圧下で暴露した後,mRNAの発現特性を分析した.マイクロアレイ解析結果を用いたMIPSデータベースの機能別分類に従って分類した結果,二酸化炭素処理では,細胞内でシステイン,グルタチオン,チオレドキシン,メタロチオネインの合成が二酸化炭素により活発化していることから,細胞の還元修復作用が促進されている事などが示唆される.おそらく,二酸化炭素による酸化ストレスが酵母にダメージを与え,その防御機構としてこのような現象が起こっていると考えられる.他の気体についても,様々な遺伝子が誘導されたことから,本研究で提案した高圧ガス加圧による酵母DNAマイクロアレイバイオアッセイは,気体のバイオアッセイとして利用できると結論した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] The biological effects of high-pressure gas on the yeast transcriptone2005

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Matsuoka
    • 雑誌名

      Braz.J.Med.Biol.Res. Vol.38, No.8

      ページ: 1267-1272

  • [雑誌論文] Effect of high-pressure gas on yeast growth2005

    • 著者名/発表者名
      Toshiaki Arao
    • 雑誌名

      Biosci.Biotechnol.Biochem. Vol.69, No.7

      ページ: 1365-1371

  • [雑誌論文] High pressure acceleration of the growth kinetics of glucose isomerase crystals2005

    • 著者名/発表者名
      Yoshihisa Suzuki
    • 雑誌名

      J.Phys.Chem.B Vol.109, No.8

      ページ: 3222-3226

  • [雑誌論文] 窒素ガス加圧によるスダチ果汁中溶存酸素の除去2005

    • 著者名/発表者名
      村本桂久
    • 雑誌名

      日本食品科学工学会誌 Vol.52, No.4

      ページ: 178-182

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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