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2004 年度 実績報告書

周生期Zeranol摂取による発育・発癌への影響

研究課題

研究課題/領域番号 16510047
研究機関関西医科大学

研究代表者

四方 伸明  関西医科大学, 医学部, 助教授 (00121939)

研究分担者 螺良 愛郎  関西医科大学, 医学部, 教授 (90098137)
上原 範久  関西医科大学, 医学部, 助手 (30368211)
キーワードZeranol / Xenoestrogen / Mammmary / Cancer / N-methyl-N-nitrosourea / Endocrine disruption / Rat / Perinatal
研究概要

Zeranolはエストロゲン活性を有し、米国では家畜の成長促進を目的とした動物医薬として使用が許可されている。よって、ヒトはZeranol暴露の可能性があり、特に体内エストロゲンが低値な時期における作用影響の同定は必須である。この目的のため、15-19日齢の雌Sprague-Dawleyラットに連日0、0.1あるいは10mg/kg Zeranolを皮下投与し、28日齢にて50mg/kg N-methyl-N-nitrosourea (MNU)を腹腔内投与し、37週齢にて実験を終了した。体重増加は実験期間中群間に差をみとめなかったが、膣開口日齢はZeranol無処置対照群では36.4±0.6日であったのに対し、Zeranol少量(31.2±0.6日)、大量(32.2±0.7日)投与群とも有意に早発し、発情周期の1周期長は対照群が4.6±0.2日であったのに対し、Zeranol少量群は5.3±0.2日であったが、大量群は5.9±0.4日と有意な延長をみた。また、無排卵(不妊)を示唆する黄体欠如ラットの頻度はZeranol投与群で高かった。実験期間中、最大乳腺腫瘍径が≧1cmを呈した個体を適宜屠殺したところ、組織学的に≧1cmを呈した乳腺腫瘍は全て乳癌であり、≧1cm乳癌保有ラットは、対照群に比して有意ではないが、Zeranol群、とりわけ少量Zeranol群で遅延傾向をみた。しかし、実験終了時、≧1cm乳癌出現までに要する期間、≧1cm乳癌保有ラット、ラット当たりの組織学的に確認しえた全乳癌個数、といった指標で群間を比較すると、対照群と有意差はみなかった。よって、思春期前の短期のZeranol暴露は発育(体重増加)や乳腺発癌には影響をみなかったが、内分泌かく乱を来たし、不妊を示唆する個体の出現をみた。よって、思春期前期のZeranol含有食品の暴露には注意を要する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of prepubertal zeranol exposure on estrogen target organs and N-methyl-N-nitrosourea-induced mammary tumorigenesis in female Sprague-Dawley rats.2004

    • 著者名/発表者名
      Yuri T, Uehara N, Shikata N, Tsubura A, et al.
    • 雑誌名

      In Vivo 18(6)

      ページ: 755-762

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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