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2004 年度 実績報告書

放射線による遺伝的影響を分子レベルで検出する実験系の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16510051
研究機関独立行政法人放射線医学総合研究所

研究代表者

山内 正剛  独立行政法人放射線医学総合研究所, 放射線安全研究センター・低線量生体影響プロジェクト, 研究員 (00260240)

キーワード電離放射線 / エックス線 / 遺伝的影響 / マウス / ゲノムDNA / 突然変異 / 継世代影響 / 超過変反復配列
研究概要

本研究は、遺伝的影響の本体がゲノムDNA塩基配列の変化である点に着目し、放射線による遺伝的影響をDNA分子のレベルで解析しようとするものである。オス親マウスのX線による照射や非照射メスマウスとの交配実験、F1個体の取得、ならびにゲノムDNAの抽出精製などについては、放医研における中期研究計画(平成13年度〜17年度)の中ですでに終了している。平成16年度は本解析研究の初年度であるが、実施状況は以下の通りである。
本実験ではまず抽出精製された約500匹のマウスDNAを制限酵素HaeIIIで完全消化し、超可変反復配列Ms-6hm領域をプローブとしたサザンブロット解析により、生殖細胞突然変異発生の検出を試みた。その結果、超過変反復配列における突然変異の発生は3グレイのエックス線照射群において有意な頻度上昇がみられた。しかし、ゲノムDNAの品質に起因すると思われるバックグラウンドスメアがみられた。本DNA試料を制限酵素EcoRIで完全消化して行ったサザンブロット解析においても同様のバックグラウンドスメアがみられたため、スメアの原因は本DNA試料の品質に起因するものではないかと考えられたが、これらはPCR解析やシークエンシング解析には問題なく使用できていたものであった。品質低下が抽出時のプロトコールによるものか、不適切な保存条件によるものかは不明であったが、正確な数値を求めるためにはフレッシュにゲノムDNAを抽出精製するほうが近道ではないかと判断されたため、バックアップ的に保存してあった実験群マウスの肝臓組織より塩析法を用いて新たにゲノムDNAを抽出し、現在、サザンブロット解析を再試行しており、良好な結果が得られつつある。
予定の実験期間内には実験データの取得、解析ならびに原著論文の作成を十分に終了できる見通しである。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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