準マイクロ波帯の電波吸収リサイクルボードの作製に関して次の3点について検討を行った。 1)地上波デジタルテレビが使用するUHF帯の周波数帯における平行二線線路測定法を製作し、測定の精度の向上を図った。600MHzを測定の中心周波数として検討を行った。 2)建築空間においては、電磁波が壁天井床に垂直に入射するとは限らず、斜め入射の電磁波の電波吸収特性も重要な検討項目である。そこで、垂直入射と斜め入射の反射減衰量を検討するために、斜入射用平行二線線路測定法を開発し、検討を行った。2つの線路のなす角を90度とし、それぞれの線路の供試体に入射する角度は45度とした。2つの線路の対称性を保ち、電波吸収特性として供試体の反射減衰量を測定した。 3)建築材料のリサイクルも視野において、安価で、比較的電波吸収特性が高い電波吸収リサイクルボードを作製した。廃プラスチックと古紙、木片を原料とするリサイクルボードを作製し、電波吸収材料を混入させて電波吸収リサイクルボードを作製した。今回の実験では、十分な電波吸収特性を得ることはできなかった。
|