研究課題/領域番号 |
16510060
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 雅文 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 助教授 (20263155)
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研究分担者 |
森 拓郎 京都大学, 生存圏研究所, 助手 (00335225)
井上 正文 大分大学, 工学部, 教授 (60128337)
小松 公平 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (20283674)
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キーワード | 竹 / 圧密 / 接合具 / 釘 / 建築 / 家具 / 高強度 / リサイクル |
研究概要 |
本研究では、住宅解体時の異種部材の分別、解体材の再資源化を容易とすることを目的として木質釘の使用を提案した。木質材の圧密技術を応用して、自動釘打ち機に適応可能な高強度木質釘を設計、試作し、木造耐力壁、内装材、家具、資材運搬用梱包材などの接合具としての可能性を検討した。 ・マダケ、モウソウ竹材について、前年度の結果に基づき放射方向に圧縮する(表皮と内皮を交互に配置し、両端を拘束して圧縮する)と、圧締圧力の増加に伴って、密度が増加し、53%の圧縮において、密度が1.45g/cm^2となった。密度の増加に従い、曲げ強さ、曲げヤング率が増加した。マダケでは、500Mpa程度の曲げ強さが得られた。 ・圧密竹材から釘形状の部材を切り出し、これを自動釘打ち機を用いて、スギ、スプルース材に打ち込むことができた。 ・圧密竹平板を櫛状に切削加工し、市販の釘打ち機を用いて、連続打ち込みに成功した。 ・母材、測板にスギ材を用いて、上記竹釘の一面せん断試験をしたところ、靱性においては若干劣るものの、剛性、降伏応力、最大荷重においては、2×4建築などに使用される太め丸釘とほぼ同等かそれ以上の耐力が得られた。 ・竹材を、アルカリ処理、爆砕処理によって維管束を分離し、それらを接着剤とともに成型した竹繊維強化プラスチック(BFRP)についても、上記と同様の結果が得られた。 ・木質釘を建築、造作、家具などの接合具として使用する利点は、以下のように整理された。 (1)リサイクルおよび廃棄時に、木質部材と分別する必要がない。 (2)リユースの際、木工用工具によって、木質部材と同時切削が可能である。 (3)金属汚損、錆などの意匠上の不都合、結露による木質部の劣化を避けられる。 (4)軽量(鉄の約5分の1)であるため、耐加重、耐震設計などが有利となる。
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