研究課題
基盤研究(C)
化合物法を用い、含Pb青銅からPbを除去する方法について検討した。溶湯中にまずNaFを添加してSnとFを反応させ、その後Ca-Si化合物を添加して大きなCa-Pb化合物を溶湯上に浮上させて分離することによって、Pbを除去することができる。この化合物法によるPb除去では、Ca-Si化合物の添加量、Pb化合物の除去温度によって、Pb除去率が変化する。本研究においては、最高82%のPbを除去することができた。Pbを含む銅合金スクラップを用いる新しい鉛フリー銅合金生産システムがバージン材を用いる従来の鉛フリー銅合金生産方式に比べてLCAの観点から優れているか否かを検証するため、ライフサイクルアセスメント(LCA)解析を行った。その結果、新しい鉛フリー銅合金生産システムへ移行することによって、地球温暖化、酸性化、エネルギー消費および資源消費のいずれの項目おいても減少することが明らかとなった。鉛に替わる新しい快削成分として二硫化モリブデンの効果について検討を行った。青銅に二硫化モリブデンおよび現在用いられている鉛、ビスマス等種々の快削成分を添加し、二次元切削を行い、切屑処理性、切削抵抗、切屑/工具接触面の摩擦係数、切屑せん断角を求め、それらの結果を基に切削性を評価した。その結果、二硫化モリブデンを添加した青銅は、これまで用いられてきた含鉛青銅や含ビスマス青銅と同等の切削性を有する新しい快削青銅に成り得ることが明らかになった。
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日本金属学会誌 第69巻・第8号
ページ: 699-702
Materials Transactions Vol.46・No.12
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J.Japan Inst.Metals Vol.69, No.8
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