研究課題/領域番号 |
16510064
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
尾崎 保夫 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (10029308)
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研究分担者 |
岩崎 郁子 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教授 (50312236)
谷口 吉光 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教授 (60222121)
中野 芳雄 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助手 (70315604)
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キーワード | 農業集落排水 / 高度処理 / 有用植物 / 水質浄化 / 資源循環 / 環境教育 / ビオトープ池 |
研究概要 |
秋田市の下新城南部農業集落排水処理施設に設置したバイオジオフィルター(BGF)水路を用いた北東北地域の気象条件に合った水質浄化機能の高い有用植物の選抜試験では、夏期には飼料作物、秋期には野菜や花き類を中心にそれぞれ12種類の有用植物を植栽して、各植物の水質浄化特性等を調査・解析した。その結果、夏期試験植物では、セスバニアが最も窒素、リンの吸収能が高く、グリーンミレットとスダックスがこれに次いだ。一方、秋期試験植物では、水菜、野沢菜および高菜の生長速度が早く、9月から12月上旬の植栽植物として適していたが、花き類のデージーやサイネリアの生長速度は著しく悪いことが明らかになった。 また、飼料稲とイタリアンライグラスを植栽したBGF水路の窒素とリンの平均吸収速度は、飼料稲植栽水路では0.98gN/m^2/dayと0.17gP/m^2/day、イタリアンライグラス植栽水路では0.56gN/m^2/dayと0.08gP/m^2/dayとなり、飼料稲は窒素、リンの吸収能が高い有用植物であることが判明した。 また、環境教育用のBGF水路とビオトープ池を試作し、秋田市立下新城小学校5年生と一緒にBGF水路にはインゲンマメ、ビオトープ池にはパピルスを植栽した。農業集落排水二次処理水は、BGF水路内を流下後、ビオトープ池に流入する。今回の総合学習では、生徒達はインゲンマメやパピルスの生長速度と汚水が流下するに伴い水質が浄化される様子をパックテスト等により調査した。 ビオトープ池の管理手法がアオコ等植物プランクトンと動物プランクトンの生育に与える影響の調査では、平成16年度は秋田に大型台風が3回襲来し、水槽に発生したアオコが雨水とともに流出したため、明確な試験結果が得られなかった。このため、平成17年度は水槽を大型のビニールハウスで覆い、再調査を実施する。
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