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2005 年度 実績報告書

廃棄ガラス/廃液フッ化水素からのガラスリサイクルと金属元素分離メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 16510066
研究機関芝浦工業大学

研究代表者

本間 哲哉  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (60286698)

キーワードシリカ系ガラス材料 / フッ素添加酸化シリコン(SiOF) / リサイクル / 液相成長(LPD)法 / ブラウン管(CRT) / 蛍光材料 / 電気化学反応 / 金属元素分離
研究概要

本研究は、液相成長(LPD)法により金属酸化物含有ガラス材料からシリカガラスと金属元素をリサイクルし、薄膜光導波路に応用することを目的としている。廃棄ブラウン管(CRT)ガラス含有の金属酸化物分離の方法は、(1)溶解・金属イオン化、(2)不溶・沈殿、(3)フッ化物析出、(4)溶解・錯イオン化、(5)電気分解法で析出など、金属種により異なる。廃棄CRTガラスからのリサイクルSiOF薄膜中の含有金属濃度をICP発光分光分析により測定し、主元素Si濃度で規格化した。Pb(PbO),Sb(Sb_2O_3),Zr(ZrO_2),Sr(SrO)の濃度分析の結果、Pb:18ppm(溶液中457227ppm),Sb:3016ppm(溶液中4985ppm),Zr:457ppm(溶液中23598ppm),Sr:1412ppm(溶液中59735ppm)となった。Pb濃度は4桁減少したが、SbはSb-O結合としてSiOネットワークに残留するため、除去が難しいことが判明した。MIS構造で測定した容量-電圧(C-V)特性(周波数:1MHz)から、廃棄CRTガラスからのリサイクルSiOF薄膜の比誘電率は約3.78であり、高純度SiOF薄膜(約3.74)よりも僅かに大きい。また、フラットバンド電圧(V_<FB>)は約-6vであり、高純度SiOF薄膜(V_<FB>≒-1v)に比べて負側に大きくシフトしており、残留金属濃度低減が不十分である。
有機SOG薄膜クラッド,リサイクルSiOF薄膜コアを用いた熱光学デバイスは、ヒータ面積の減少で応答速度が向上し、ヒータ面積0.08mm^2で応答速度は300msであった。また、最大消光比8.89dB,半波長電力5.89Wが得られた。今後、リサイクルシリカガラスのより高純度化,蛍光材料分離・回収の実用化,光学デバイス性能の向上が課題である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 液相成長法によるリサイクルSiOF薄膜の電気特性(2)2005

    • 著者名/発表者名
      西村優, 佐々木秀光, 山口大輔, 藍原克巳, 本間哲哉
    • 雑誌名

      第66回応用物理学会学術講演会 講演予稿集 No.1

      ページ: 347

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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