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2006 年度 研究成果報告書概要

バクテリアセルロースを用いた疎水性セルロース膜および高機能性無機複合材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16510094
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 ナノ材料・ナノバイオサイエンス
研究機関福井工業高等専門学校

研究代表者

山本 裕之  福井工業高等専門学校, 一般科目教室, 教授 (00158304)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
キーワードバクテリアセルロース / バルブ / セルロースナノファイバー / 酸加水分解処理 / ボールミル処理 / セルロース結晶 / セルロース / 酸化チタン複合材料 / 色素増感太陽電池
研究概要

超微細繊維であるバクテリアセルロースのナノファイバーを用いて、疎水性のセルロース膜および無機化合物との複合化による高機能性材料を開発することが本研究の目的で1ある。最初にバクテリアセルロースのナノファイバーを作製するため、酸加水分解やボールミルを用いたナノファイバー化を検討した。その結果、80℃、50%硫酸による加水分解処理において、(200)面、(11-0)面の結晶サイズはほとんど減少しない。これに対して、(110)面の結晶サイズは2割程度減少することが明らかとなった。これは(110)面問で形成されている水素結合と関係しているためと考えられる。また、160℃、60%硫酸による加水分解処理においては(110)面の結晶サイズの減少はあまり認められなかった。このことから、硫酸加水分解処理には処理温度を高くする方がより有効であり、この方法により5nm程度のセルロース結晶が得られることが明らかとなった。一方、ボールミル粉砕処理では、使用しているメノウ容器が削られ、その微粉末が大量に混入する。このため、この方法によるナノファイバー化は適切な方法でないことが明らかになった。
次に、最近実用化の段階に達している色素増感型太陽電池の基板材料へのバクテリアセルロースの可能性について検討した。バクテリアセルロースは培養過程で膜を形成するため、酸化チタン粉末を培養液中に分散させ、バクテリアセルロース/酸化チタン複合膜を作製した。しかしながら、酸化チタンの光触媒作用により、セルロースが分解され、複合膜の強度が著しく低下することが分かった。この点の改良を検討中である。
最後に、バクテリアセルロースとパルプセルロースの塩酸加水分解法によるナノファイバーの作製し、これらのナノファイバーを8%苛性ソーダに溶解させた後、いろいろな有機溶媒にキャストし、疎水性セルロース膜作製の可能性を検討した。しかし、今回は顕著な結果を得ることはできなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Structural studies of bacterial cellulose through the solid-phase nitration and acetylation by CP/MAS ^<13>C NMR spectroscopy2006

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Yamamoto, Fumitaka Horii, Asako Hirai
    • 雑誌名

      Cellulose 13

      ページ: 327-342

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] いろいろな天然色素を用いた色素増感太陽電池の作製と学生実験や出前授業への導入2006

    • 著者名/発表者名
      瀬戸川 城将, 山本 裕之
    • 雑誌名

      福井工業高等専門学校 研究紀要 40

      ページ: 63-66

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Production of the Dye-sensitized Solar Cells using a Variety of Natural Dyes, and Introduction to Chemical Experiment in Liberal Education and Delivery Lectures2006

    • 著者名/発表者名
      Kuniyuki Setogawa, Hiroyuki Yamamoto
    • 雑誌名

      Research Reports of Fukui National College of Technology 40

      ページ: 63-66

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2008-05-27  

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