研究課題
本研究では、従来独立に解かれてきたバッファ配分問題と工場のレイアウト問題を同時に解き、評価尺度は単一ではなく、スループットの最大化、リードタイム最小化、および従来技法の比較対象としての物流コスト最小化など様々な点が検討されなければならない。そこで、今年度は本研究の取り掛かりとして、どのような入力情報が必要なのか、予め制約条件として確定していることはなんであるか、目的関数はどのように設定するべきであるかなどを検討し、それらをまとめて、モデル化および定式化を行い、本問題が最適化という観点からどのような特徴を持つのか、解法に要求される条件は何であるかといったことを明らかにすることを目標に研究を進めた。上記の作業を行うにあたり、本研究で得られた成果が実際の工場でも効果的になるよう、デンソー安城製作所、キャノン阿見工場、トヨタ自動車元町工場を見学した。これと同時に、性能評価手法、最適化手法、レイアウト問題に対して、各分担者が従来の研究成果を調査し、本研究に利用可能な解法の研究を進めた。山下は、生産効率の性能尺度を計算するアルゴリズムの開発を担当し、生産効率を表す性能尺度をマルコフ解析で評価できるシステムに対する厳密解法および近似解法の開発と、生産効率を表す性能尺度の評価がマルコフ解析では困難となるような大規模なシステムに対するサンプルパス最適化手法の開発を進めている。また、伊呂原は、バッファスペース配分の変動に応じて職場面積が変化するような状況下で、加工・組立などを行う設備・機械などを、生産効率が最大となるようなレイアウトを決定するアルゴリズム開発を進めている。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
Journal of Japan Industrial Management Association Vol.55,No.1
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日本ロジスティクスシステム学会誌 Vol,5,No.2
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日本ロジスティクスシステム学会誌 Vol.5,No.1
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