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2004 年度 実績報告書

サンゴとの共生に関与する褐虫藻遺伝子の同定および機能と発現の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16510157
研究機関東京大学

研究代表者

渡邉 俊樹  東京大学, 海洋研究所, 助教授 (00272526)

キーワードサンゴ / 褐虫藻 / 共生 / 遺伝子発現 / クローニング / 白化 / サンゴ礁
研究概要

この研究は、多様な海産無脊椎動物・原生動物と共生する褐虫藻(Symbiodinium spp.,渦鞭毛藻のなかま)において、自由生活時に比べて共生時に発現の上昇する遺伝子を同定・解析することを目的として開始した。そのために、まず以下の3つのサンプルからRNAを抽出し、cDNAを調製した:1)クローン化された褐虫藻株PL-TS-1(クレードA)を液体培地中で培養したもの、2)褐虫藻を持たないサンゴ幼若体、3)PL-TS-1が感染したサンゴ幼若体。1-3のそれぞれから抽出したRNAを用いてcDNAライブラリーを作成した。さらに、3-(1+2)のsubtractive hybridizationを行い、subtracted cDNAライブラリーを作成した。
まず、1と2のcDNAライブラリーからそれぞれ200クローンをランダムに選び配列を決定し、cDNA配列中のGC含有量を比較したところ、平均で55%(PL-TS-1)および41%(サンゴ)と大きな差があり、多くの場合GC含有量をからサンゴと共生藻由来のcDNAを区別できると考えられた。次に、subtracted cDNAライブラリー、および上記3のcDNAライブラリーの解析から、これらサンプル中の褐虫藻由来のcDNAの占める割合は宿主由来のcDNAに比べて非常に少ないことがわかった。これらの結果から、サンゴ/PL-TS-1共生系は、サンゴの遺伝子発現の解析には適している(サブトラクション済みcDNAクローンの中に、PL-TS-1との共生により発現が上昇するサンゴcDNA2つを同定した)が、褐虫藻の遺伝子を調べるには不適であると考えられた。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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