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2004 年度 実績報告書

内分泌かく乱化学物質およびその代謝物の生体内における動態予測

研究課題

研究課題/領域番号 16510158
研究機関京都大学

研究代表者

赤松 美紀  京都大学, 農学研究科, 助教授 (70183134)

研究分担者 宮下 正弘  京都大学, 農学研究科, 助手 (80324664)
キーワード内分泌かく乱化学物質 / 代謝物 / 農薬 / 人工膜透過性 / 構造活性相関 / ABCトランスポーター / P-gp / 生体内動態
研究概要

ラット肝ホモジネート9000g上清(S-9)を用いて,内分泌かく乱化学物質であると報告されているあるいは疑われているDDT類縁体の代謝実験を行った.また,予想される代謝物の合成・精製を行った.レシチン人工膜を用いたハイスループットスクリーニング(HTS)法により,合成した化合物,市販の農薬標準品,医薬品および一般的な有機化合物の人工膜透過性評価を試みた.しかし,合成化合物,農薬標準品に関しては人工膜透過性が一部測定可能であったものの,ほとんどの化合物は高疎水性のため,実験に用いる5%DMSO/bufferに溶解せず,透過性を測定することが不可能であった.そこで,DMSO濃度を変えて実験条件の検討を行った.DMSO濃度を15-20%まで上げても問題ないと思われたので,この条件で再度,これらの化合物の透過性を測定する予定である.医薬品および一般的な有機化合物については人工膜透過性が求められたため,その人工膜透過係数を,1-オクタノール/水系の分配係数,pK_a,あるいは水素結合受容性・供与性基表面積などの物理化学的パラメーターを用いて解析し,申請者らがペプチド類縁体において得た結果式とほぼ同一の良好な解析式を得ることができた.従って,得られた解析式は,化合物構造に依存せず,普遍的な式であることが示された.
さらに,ABCトランスポーターの一つで,排出ポンプ機能を持つヒトP-gpタンパク質を発現させた昆虫細胞から精製したP-gpタンパク質を用いて,内分泌かく乱化学物質およびその代謝物,農薬,ペプチド類縁体などがP-gpの基質になるかどうかの検討を行った.化合物がP-gpの基質になるならば,ATPが加水分解されてリン酸が検出される.まず,スクリーニング的にさまざまな構造の化合物について検討したところ,数種のペプチド類縁体および農薬が,P-gpタンパク質の基質となることがわかった.今後,基質となる化合物のK_m,V_<max>を算出し,それらに対し,構造活性相関解析を行う予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Surface plasmon resonance-based immunoassay for 17β-estradiol and its application to the measurement of estrogen receptor-binding activity2005

    • 著者名/発表者名
      M.Miyashita, T.Shimada, H.Miyagawa, M.Akamatsu
    • 雑誌名

      Anal.Bioanal.Chem. 381

      ページ: 667-673

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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