• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

極地のコケに生息する低温生育性微生物の生物資源としての評価

研究課題

研究課題/領域番号 16510181
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

湯本 勲  独立行政法人産業技術総合研究所, ゲノムファクトリー研究部門遺伝子資源解析研究グループ, グループ長 (30358303)

研究分担者 東條 元昭  大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (90254440)
阪本 龍司  大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (10275282)
居原 秀  大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (60254447)
キーワード極地 / 低温性微生物 / 植物病原菌 / 酵素産生能 / Trichoderma属菌
研究概要

北極域のコケから分離された数種の土壌糸状菌について同定を行い,酵素産生能を調べた.まず,スバールバル諸島スピッツベルゲン島のコケから分離されたTrichoderma属菌を,培養形態とrDNA ITS領域の塩基配列からT.polysporumと同定した.一般に,Trichoderma属菌は,植物遺体の分解菌として知られており,そのいくつかの種は,様々な分解酵素を産生することが知られている.そこで北極分離株である本株の酵素産生能を調べた.本菌をビート抽出液培地で培養し,その培養液中の上澄を用いて7種類の多糖類に対する酵素活性を調査した.その結果,本菌はキシラナーゼとポリガラクチェロナーゼを産生することが明らかとなった.また,キシラナーゼについてはさらに温度別活性調査を行ったところ,0℃での活性が至適温度での活性の20%に達した.このことは,低温でのキシラナーゼ活性が高いことを示しており,本株が低温酵素を産生している可能性が示された.T.polysporumは温帯にも生息する。そのため,今後,温帯産の同種との比較実験を行い,北極産の株の特性を明らかにする予定である.次に,グリーンランドの東沿岸部で採取されたコケからPythium属菌47株を分離し,上述と同様の方法で同定し,酵素産生能を調べた.その結果,グリーンランドのPythium属菌は新種の2種に類別された.キシラナーゼなどの産生は認められなかった.さらに,スピッツベルゲン島に自生するムカゴトラノオに発生する黒穂病菌の同定を行った.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of smut fungus Microbotryum bistortarum infection on survivorship of Polygonum viviparum in a high arctic region, Ny-Ålesund, Svalbard.2004

    • 著者名/発表者名
      Tojo, M., S.Nishitani
    • 雑誌名

      27th Symposium on Polar Biology Abstracts 27

      ページ: 93

  • [図書] 南極・北極の百科事典2004

    • 著者名/発表者名
      東條元昭(分担執筆)
    • 総ページ数
      518
    • 出版者
      丸善

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi