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2006 年度 実績報告書

米中露の第一次資料と聞き取り調査による朝鮮戦争の統合的な研究(1945〜1956年)

研究課題

研究課題/領域番号 16510187
研究機関佐賀大学

研究代表者

森 善宣  佐賀大学, 文化教育学部, 助教授 (30325584)

キーワード朝鮮戦争 / 金日成 / 朴憲永 / スターリン / 毛沢東 / 朝鮮労働党 / 金〓奉 / 呂運亨
研究概要

本年度は8月にモスクワのロシア国立公文書館(アルヒーフ)、9月に米国立記録保管所(ナショナル・アーカイヴスII)で資料調査を行う予定だったが、4月27日に交通事故に遭遇して右足を骨折、約1ヵ月余りの手術入院のために研究活動全般が大幅に遅延せざるを得なかった。ここから、当初の予定を抜本的に変更し、ロシア資料については8月4〜10日に訪韓して、その分野の第一人者である慶北大学校教授の全鉉秀氏から貴重な資料を多く収集し、米国立記録保管所では9月8〜30日に昨年度の補完的な資料調査を行った。
この結果、韓国文教部国史編纂委員会編の『シトゥイーコフ日記』や『ソ連軍政文書・南朝鮮情勢報告書』など多数のロシア資料を入手し、また全鉉秀氏からもロシア資料の現況について説明を受けた。それによると、冷戦終焉後の流動的な時期とは異なり、現在は韓国で入手できるロシア資料の他は新資料の公開までに複雑で長期間の手続きが必要とされるという。このロシア資料の収集課題に関しては、今後も重要な研究課題として引き続き取り組み、是非とも来年度は訪ロする。
米国立記録保管所における資料の調査と収集では「選別鹵獲文書」、米国務省文書、米中央情報局(CIA)文書などを広く渉猟して、稀少価値の高い資料を多数もとめた。特に、CIA文書には朝鮮労働党内部の動きを示す極秘資料が少なからず含まれ、米国務省文書の中にも朝鮮戦争当時における日本政府の対外認識を伝える電文資料などを発見できた。来年度は松本清張の『北の詩人』で著名な林和の資料や米軍政将校の女を妻としていた労働党幹部の李康國のファイルなどにも研究対象を広げて、調査を継続する。
これらの研究実績を得て研究代表者は現在、科学研究費補助金で認定された3年間の研究活動をまとめ、朝鮮戦争と前後する朝鮮現代政治を著作にまとめている。その成果は、来年度の後半には刊行できるはずである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Korean "Unification" as Ideology : Its History, Structure and Prospect2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshinobu MORI
    • 雑誌名

      The Rise of Asian Community and the New Dialogue between Past and Future of the World (ICAPA) 1巻・1号

      ページ: 627-632

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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