• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

近世民衆の生命観と女の身体観-仙台藩領内を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 16510208
研究機関順正短期大学

研究代表者

沢山 美果子  順正短期大学, 幼児教育科, 教授 (10154155)

キーワード懐胎・出産取締り / 生殖 / 出産 / 生命観 / 身体観
研究概要

今年度は、昨年にひき続き、仙台藩の支藩、一関藩をフィールドに、とくに狐禅寺村、小野寺家文書のなかの「懐婦死胎書上」、「病死書上」の分析を行うとともに、人別改め帳から明らかになる家族のライフコースと重ねあわせることで、農民層の妊娠、出産、子育てへの接近を意図した。そのうえで、今までに明らかになった武士の妊娠、出産との比較を行った。その成果は、2006年9月10日、一関市博物館で行われた一関市博物館主催「北緯39度の文化学」での講演、「一関市の『育子仕法』からみた妊娠、出産、子育て一武士と農民の日常世界への接近」で報告するとともに、そこで地元の方々から出されたご意見をもとに、その講演内容に加筆修正し、『順正短期大学研究紀要』35号にまとめた。
また今年度は最終年度にあたるため、本研究の枠組みを再検討するために、身体史、ジェンダー史の中で整理しなおすという作業もおこなった。その一つは、日本の近世における身体史研究の整理である。この点については、2006年7月31日に開催された第25回日本教育史研究会サマーセミナー「教育史における身体と性」において報告し、また『教育史研究の最前線』に「日本の近世における身体と教育」と題してまとめた。その二つは、ジェンダー史のなかでの再整理である。この点については、2006年7月8日に行われた立教大学日本学研究所シンポジウム「『女性史』はジェンダーをどう受け止めるか?」で、一関藩の事例も含めて報告、また9月9日におこなわれた総合女性史研究会公開講座での講演では「歴史の中の生命と身体-江戸時代の女の産む/産まない」で報告をした。その中で、本研究のジェンダー史における位置づけを再検討し、立教大学での報告は、『日本学研究所紀要』(近刊)に執筆した。
これらの準備を経て、研究成果報告書をまとめたが、一関藩については、紀要その他で別に発表したため、報告書では、本研究のテーマにそって、仙台藩領内を中心に近世民衆の生命観と身体観への接近を意図した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 一関藩の「育子仕法」からみた妊娠、出産、子育て-武士と農民の日常世界への接近-2007

    • 著者名/発表者名
      沢山、美果子
    • 雑誌名

      順正短期大学研究紀要 第35号

      ページ: 25-46

  • [雑誌論文] 近代家族と子育て・再考2007

    • 著者名/発表者名
      沢山、美果子
    • 雑誌名

      歴史評論 684号

      ページ: 29-45

  • [雑誌論文] 日本の近世における身体と教育2007

    • 著者名/発表者名
      沢山、美果子
    • 雑誌名

      教育史研究の最前線(日本図書センター)

      ページ: 180-185

  • [雑誌論文] 近世から近代への転換期における女性の身体観/生命観-在村女医の診察記録からみた-2006

    • 著者名/発表者名
      沢山、美果子
    • 雑誌名

      <いのち>と家族-生殖技術と家族I〔シリーズ比較家族第III期〕(早稲田大学出版会)

      ページ: 44-74

  • [雑誌論文] 「近代家族」における男-夫として・父として-2006

    • 著者名/発表者名
      沢山、美果子
    • 雑誌名

      男性史2 モダニズムから総力戦へ(日本経済評論社)

      ページ: 25-56

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi