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2004 年度 実績報告書

他者と自由についての古代ユダヤ思想と古代ギリシア思想の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 16520011
研究機関東京大学

研究代表者

関根 清三  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90179341)

研究分担者 高橋 雅人  神戸女学院大学, 文学部, 助教授 (90309427)
キーワード自由 / 他者 / 古代ヘブライ思想 / 古代ギリシア思想 / 責任 / 超越 / 預言者 / 正義
研究概要

平成16年度には研究計画に従って、研究代表者及び分担者の各自が各分野で「自由」と「他者」概念の検討をテキスト読解を基礎としつつ行ない、17年度の纏めに向けて相互に情報交換、批判的対論を行っている。
研究代表者は、夏前はウィーン大学哲学科およびエッセン大学聖書学科での講義・演習において、ヘブライ・ギリシアそして日本の「自由」論、「他者」論の比較を行い、またドイツ・オーストリアの学者との学術交流に努めた。その結果は11)の項目に挙げた英語の著作で発表された。秋は、日本キリスト教学会の一神教をめぐる基調講演、日本旧約学会の申命記主義をめぐるシンポジウムでの発題等で、この問題を展開した。そして冬は、『倫理思想の源流-ギリシアとヘブライの場合』、『旧約聖書の思想』という著作の、それぞれの改訂増補版の執筆と、上記学会や講義の内容を纏めた論文の執筆に従事した。いずれも本研究課題に関わり、来年度その纏めをするための基礎となる研究である。
研究分担者は、古代ギリシア倫理思想における自由概念をとりわけプラトンの『国家』を中心に検討した。これによりプラトンが理想とする国家は、一般に見解とは異なり、自由な国家であること、思慮を伴った正義を持つ人のみが自由であることが明らかにされた。研究成果の一部は英語論文として発表された。夏にはドイツで開かれた国際プラトン学会に参加し、様々な国の研究者と学術交流をし、また当地での資料収集を行った。また古代ギリシア倫理思想における他者概念は、ソクラテスにおけるダイモニオンや感情といった観点からなされるべきとの知見がテキスト読解作業を通じて得られた。
双方の研究成果は来年度、密接な形で纏められる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Logos between the Lawgivers and the Guardians in Plato's Republic2004

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, Masahito
    • 雑誌名

      Skepsis XV/ii-iii

      ページ: 424-451

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] "The Emergence of the Text in the Redaction History of the Book of Jeremiah : On the Question of Authenticity"2004

    • 著者名/発表者名
      関根清三
    • 雑誌名

      Schriftprophetie. Festschrift fur Jorg Jeremias

      ページ: 161-183

  • [雑誌論文] 受難の逆説-第二イザヤとソクラテスを比較して2004

    • 著者名/発表者名
      関根清三
    • 雑誌名

      岩波講座宗教第8巻、暴力

      ページ: 81-103

  • [図書] A Comparative Study of the Origins of Ethical Thought : Hellenism and Hebraism2005

    • 著者名/発表者名
      関根清三
    • 総ページ数
      304
    • 出版者
      Rowman & Littlefield Publishers

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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