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2004 年度 実績報告書

構成主義的・証明論的観点からの哲学的意味理論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16520016
研究機関滋賀大学

研究代表者

齋藤 浩文  滋賀大学, 教育学部, 助教授 (20311722)

キーワード言語哲学 / 意味理論 / 構成主義 / 証明論 / 直観主義 / 推論主義 / 反実在論 / 主張可能性
研究概要

言語哲学における推論主義は、表現の意味がその使用に存するという見方を体系的に展開したものである。しかし、表現の有意味性を保証するためには、任意の使用-規則をもって、意味を構成するものとみなすことはできない。各表現およびその使用-規則は一般に保存拡大性と呼ばれる制約を満たさなければならない。この制約は、使用-規則が表現の「陰伏的定義」を与えることができるための条件であり、構成主義的・証明論的な意味理論の基底にも、この制約が存在していると考えられる。また、この制約への注目は、いわゆる分析的な言明によって表現されるようなアプリオリな知識の成立の可能性について議論する際にも重要な観点であることが明らかになりつつある。
構成主義的・証明論的な意味理論をこのように推論主義的意味理論として位置づけるとき、それら推論の眼目は、通常の古典的・実在論的な真理の保存性ではなく、直観主義的・反実在論的な真理主張の保存性にあると解するのが適切であろう。しかし、そのことと、この種の意味理論がさまざまな主題に関する反実在論的立場の基盤理論となりうるということとの関係は必ずしも明らかではない。それを部分的に解明するための一つの試みとして、論争における二つの陣営の特徴付けという一般的な枠組みを設定した上で、実在論と反実在論という二つの陣営の場合について考察し、それぞれを特徴付ける原則を抽出した。また、その過程で、構成主義的・証明論的な意味理論においてとくに重要な位置を占める未決定言明や決定不能言明の意味に関する知見を得ることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 実在論-反実在論論争とフィッチのパラドックス2005

    • 著者名/発表者名
      齋藤浩文
    • 雑誌名

      滋賀大学教育学部紀要(II:人文科学・社会科学) 54(印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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