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2004 年度 実績報告書

仏教資料から見た紀元二世紀頃の東西交流の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16520039
研究機関大谷大学

研究代表者

織田 顕祐  大谷大学, 文学部, 助教授 (70247766)

研究分担者 米田 健志  日本学術振興会, 特別研究員
キーワード大乗仏教 / 大月支国 / 経典翻訳
研究概要

本研究の目的は、仏教の中国伝来を中央アジアを介した東西交流のなかにおいてみたときにどのようなことが見えてくるか、その実態に迫ることである。仏教の中国伝来は、篤信の外来三蔵の個人的な業績のように考えられてきたが、仏教側の記録にはそうした視点では到底理解できない記述もあり、それらを精査して紀元2世紀頃の東西交流の実態を解明したいのである。
10月からの途中採択であったために、本年度は主として関係資料の調査と収集に焦点を絞った。研究代表者(織田)は仏教側の関係資料を、研究分担者(米田)は東アジア関係資料の収集を中心に役割分担した。仏教側の『高僧伝』等の資料は既に索引等も完成しているので、手がかりを見つけることは当該資料に関しては容易であるが、これまでほとんど研究されてこなかった資料もあり、今後が楽しみである。
まだ資料整理の途中であるが、いくつか気づいた点を記しておきたい。まず、最初期の大乗経典の成立を紀元後まもなくの頃と考えると、それを伝えた人に、ガンジス河中流域と考えられる中インド出身の人と、現在のアフガニスタン・パキスタン北部と考えられる大月氏出身の人とがある。この点は仏像の起源とも重なる点があり興味深い問題であり、大乗仏教の起源・発達を知る手がかりになるかもしれない。次に三国呉の支謙の伝記などには、誰も手をつけない大量の貝葉があったことを記しており、これなどは物流の一環として経典が伝えられたのではないかと推察することもできる。こうしたこれまで知られていなかった点を精査して、新たな仏教史観を提示したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 復礼の『真妄頌』と法蔵の「縁起」理解2005

    • 著者名/発表者名
      織田顕祐
    • 雑誌名

      禅学研究 特別号(仮)

      ページ: 1-15

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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