研究課題/領域番号 |
16520051
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
木村 敏明 東北大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (80322923)
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研究分担者 |
鈴木 岩弓 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50154521)
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キーワード | インドネシア / トバ・バタック / 死生観 / 他民族都市 / キリスト教 / 儀礼 / 祈り / 近代化 |
研究概要 |
実施状況:5月に研究打ち合わせをおこない問題意識の共有と分担の確認をおこない、それをふまえて各自が調査研究を進めた。マクロ調査、意識調査、儀礼調査担当の木村は国内での資料収集にくわえ、8月-9月に2週間、インドネシアにおける資料収集と調査を実施した。この調査では第一に、マクロ調査に関連し、トバ・バタックのエスニックチャーチの動向に関する資料の収集に努め、約60冊の書籍を入手した。一方で儀礼調査に関しては二つの結婚儀礼のもようをビデオテープに記録することができた。さらに、メダンにおいて頻繁に開催される祈祷会が彼らの死生観の再編に重要な役割を果たしているという事実を発見したため、そのような場における説教や祈りの模様の録音にもつとめ、十数件の事例を収集することができた。また、10月-11月にかけて特に意識調査の試行のため4日間の追加調査をおこなった。一方、分担者の鈴木も9-10月に2週間、インドネシアにて墓石の変遷に関する調査をおこなった。 成果:マクロ調査については、上述の書籍資料の分析を通して、今世紀半ば以降のメダンにおけるトバ・バタック教会の動向がある程度まで明らかになったため、「研究発表」欄の論文にまとめて発表をした。個別調査については、収集資料の分析をおこなっている最中であるが、それらを理解するための仮説的枠組みについて6月の「印度学宗教学会」において口頭発表し、外部研究者の意見を聞いた。また、3月26日には「国際宗教史会議」での発表討論を通し、さらに国際的なレベルで研究の方向性の再確認をおこなう予定である。
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