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2005 年度 実績報告書

平井金三における明治仏教の国際化に関する宗教史・文化史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16520060
研究機関舞鶴工業高等専門学校

研究代表者

吉永 進一  舞鶴工業高等専門学校, 人文科学部門, 講師 (90271600)

研究分担者 赤井 敏夫  神戸学院大学, 人文学部, 教授 (00192873)
SHORE Jeff  花園大学, 文学部, 教授 (50196648)
橋本 順光  横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (80334613)
キーワード平井金三 / 神智学 / 仏教 / デジタル化 / ユニテリアニズム / オリエンタリズム / Wang Chin Foo / 植民地主義
研究概要

今年度は昨年度のデジタル化作業を受けて研究を進めたが、今年度の成果は2点にまとめられよう。第一には平井関係資料の変換と保存についてである。赤井敏夫は、手稿、タイプスクリプト、手紙などの多様な資料の撮影とデジタル化について、その具体的な手順と問題点について、研究協力者の橋本貴との共同論文「平井文書のマイクロ化ならびに電子化」において報告した。また、現在までにデジタル化された資料類については研究分担者全員で分類作業を進めており、来年度の報告書発行までには重要な資料に関しては目録を完成させたいと考えている。第二には蒐集した資料を利用しながら各自が考究を進め、京都と横浜において二度の研究会を開催して意見交換を行った。吉永は平井金三の総合宗教の構想やユニテリアニズムや神智学の活動が、同時代の宗教学の発展と並行している点に注目し、平井の思想を「宗教」概念という点に焦点をあてて論じた。Jeff Shoreは英文書簡に関する調査と、主流派の禅学と平井の関係について研究を進めている。赤井敏夫はイギリスの植民地支配と標準英語や英語教育の確立という十九世紀世界の動きと、その中における英学者、平井のポジションについての研究を行っている。橋本順光は西洋の眼差しの中での「東洋像」の構成というオリエンタリズムの観点より平井を取り上げ、Wang Chin Fooによる中国人移民における仏教復興運動と平井の仏教復興運動との比較研究を進めている。今年は、思想史的アプローチと文化史社会史的研究の間での意見交換が出来た。平井金三の歴史的な意義をより詳細に理解するためには、平井を取り巻く日本の思想や仏教の状況を考察するだけでなく、十九世紀植民地主義の問題を考究する必要があることを確認できたことは、来年度の研究報告に向けての大きな収穫であったと言えよう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 平井文書のマイクロ化ならびに電子化2005

    • 著者名/発表者名
      赤井敏夫, 橋本貴
    • 雑誌名

      人間文化(神戸学院大学人文学会) 20号

      ページ: 39-49

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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