本年度も、ヨーロッパの15世紀から18世紀にかけての女性裸体素描の実例の収集を継続し、これまでのデータの欠を補った。また、同時期のヨーロッパ各国の美術アカデミーにおける女性モデルの研究状況を踏まえ、その具体的な状況についての分析を行った。 裸体素描の理念に関しては、美術教育や美術理論に関するさらなる文献収集に加え、具体的な読み込み作業を継続した。研究課題に関する各国間の類似と相違を明確化しようと試みた。さらに、女性ヌードモデルに関するジェンダー的な研究へも配慮も心がけた。併せて、素描に関わる美術アカデミーの基礎文献の翻訳紹介にも努めた。
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