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2005 年度 実績報告書

アジア漢字文化圏における物語と説話の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16520096
研究機関東京大学

研究代表者

多田 一臣  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50092268)

キーワード比較文学 / 日本霊異記 / 万葉集 / 夢
研究概要

本研究の目的は、日本の古代文学を中国を中心とする漢字文化圏の一翼に位置づけ、その上で日本文学の独自の位相を解明するところにある。その目的を達成するため、本年度は、次のような研究・調査を実施して、一定の成果を得た。以下、箇条書きに記す。
1、中国首都師範大学(北京市)における国際学術会議「文化交流と民族性 グローバル時代の言語と文学」において、日中比較文学の立場から、「山上憶良「子らを思ふ歌」」の題で研究発表を行った。さらに、また、四川大学(成都市)において、宋再新教授と『日本霊異記』についての共同討議を行い、大きな成果を得た。その一端は、古代文学会例会において、「古代の夢について」と題して口頭発表を行った。
2、『万葉集』巻16の注釈的研究を行い、それが次代の物語文学成立の端緒となりえていることを具体的に実証し、あわせて『遊仙窟』を始めとする中国伝奇小説の影響を大きく蒙っている事実を明らかにした。『万葉集』巻16の詳細な調査は次年度も継続して実施し、その成果は報告書として公刊する予定である。
3、昨年度からの継続として、来日中のハノイ漢喃研究所の研究員GYUEN THI OANH氏と共同で研究を行い、ベトナムに残る漢文伝奇小説類の調査に関して意見交換を行った。
4、対馬において、『万葉集』巻15に足跡の残る遣新羅使人の行程を調査し、浅茅湾の寄港地の詳細に一定の見通しを得た。この成果もまた報告書として公刊する予定である。来年度も遣新羅使人の行程の調査を継続する予定である。
5、以上の成果の一端として、古代の夢の独自性を論じた論(「古代の夢」)、長屋王の漢詩と歌の関係について論じた論(「万葉の古代史」)などを公刊した。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (7件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 万葉の古代史2006

    • 著者名/発表者名
      多田一臣
    • 雑誌名

      礫 232

      ページ: 65-68

  • [雑誌論文] 古代の夢-『日本霊異記』を中心に-2005

    • 著者名/発表者名
      多田一臣
    • 雑誌名

      文学 6巻5号

      ページ: 12-19

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 万葉の古代史2005

    • 著者名/発表者名
      多田一臣
    • 雑誌名

      礫 222

      ページ: 27-30

  • [雑誌論文] 万葉の古代史2005

    • 著者名/発表者名
      多田一臣
    • 雑誌名

      礫 224

      ページ: 12-19

  • [雑誌論文] 万葉の古代史2005

    • 著者名/発表者名
      多田一臣
    • 雑誌名

      礫 226

      ページ: 65-68

  • [雑誌論文] 万葉の古代史2005

    • 著者名/発表者名
      多田一臣
    • 雑誌名

      礫 228

      ページ: 25-28

  • [雑誌論文] 万葉の古代史2005

    • 著者名/発表者名
      多田一臣
    • 雑誌名

      礫 230

      ページ: 27-30

  • [図書] 日本の古典 古代編2005

    • 著者名/発表者名
      多田一臣(共著)
    • 総ページ数
      310
    • 出版者
      放送大学教育振興会

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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