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2007 年度 研究成果報告書概要

ジョン・ブラウンの屍を越えて-南北戦争とその時代

研究課題

研究課題/領域番号 16520171
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 ヨーロッパ語系文学
研究機関国士舘大学

研究代表者

松本 昇  国士館大学, 政経学部, 教授 (00165903)

研究分担者 小倉 いずみ  大東文化大学, 法学部, 教授 (00185563)
高橋 勤  九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (10216731)
君塚 淳一  茨城大学, 教育学部, 教授 (60259588)
研究期間 (年度) 2004 – 2007
キーワードジョン・ブラウン / 南北戦争 / 奴隷解放 / ジョン・ブラウンの歌 / ヘンリー・ソロー / ラルフ・ワルド・エマソン / ハーパーズ・フェリー / W.E.B.デュボイス
研究概要

ジョン・ブラウンは過激な奴隷解放論者で、1859年10月、ヴァージニア州にあった連邦政府の兵器庫ハーパーズ・フェリーを襲撃した人物として知られている。襲撃の意図は、南部の黒人奴隷や北部の奴隷解放論者を巻き込んでの暴動を起こすというよりはむしろ、奴隷を解放するための戦争のきっかけを作ることにあったように思われる。ブラウンはハーパーズ・フェリー襲撃後のおよそ二ヶ月後、国歌に対するは逆の罪で公開処刑された。
「ジョン・ブラウンの屍を越えて」という歌は、北軍の第二歩兵大隊(別名、タイガー連隊)が1861年にフォート・ウォーレンに来たことと関係がある。その大隊の中に、ヴァージニア州チャールズタウンで処刑された奴隷解放論者と同じ名前を持つジョン・ブラウン軍曹がいた。何かにつけて兵士たちはこの軍曹を、処刑されたジョン・ブラウンと関連づけてからかっていた。そのうちに「ジョン・ブラウンの屍を越えて」という歌ができあがったのである。
やがてこの歌は、南北戦争のきっかけをつくったジョン・ブラウンをたたえる歌へと変化していった。この歌が」南北戦争で歌われたのは、ヘンリー・ソローやラルフやラルフ・ワルド・エマソンのような超絶主義者や北部の奴隷解放支持者による一貫したブラウン支持だけによるものではない。戦場でたたかう兵士たちの事情によるところが大きい。つまり、彼らは戦地で無意味に死ぬのではなく、ジョン・ブラウンのように自らの死に意味を持たせるためにこの歌を歌ったのである。ジョン・ブラウンの精神は、合衆国で後世の人々に歌い継がれている。日本でも、「ジョン・ブラウンの赤ちゃん」のメロディが導入され、現在でも「ヨドバシ・カメラ」のCMソングとして歌われている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [学会発表] ジョン・ブラウンの屍を越えて-南北戦争とその時代2007

    • 著者名/発表者名
      松本 昇
    • 学会等名
      九州アメリカ文学会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2007-05-13
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] "John Brown's Body" : The Civil War and Its Era2007

    • 学会等名
      American Literary society of Kyushu
    • 発表場所
      Kyushu University
    • 年月日
      2007-05-13
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [図書] ジョン・ブラウンの屍を越えて-南北戦争とその時代(科研費実績報告書)2008

    • 著者名/発表者名
      松本 昇, 小倉 いずみ, 高橋 勤, 君塚 淳一
    • 総ページ数
      100
    • 出版者
      菱和印刷工業
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] John Brown's Body : The Civil War and Its Era2008

    • 著者名/発表者名
      Noboru, Matsumoto, Izumi, Ogura, Tsutomu, Takahashi, Junichi, Kimizuka
    • 総ページ数
      99
    • 出版者
      Ryowa Print Co
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2010-02-04  

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