研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、逆ベクトル(イタリアからイギリスへ)のグランドツアーで、イギリスの美意識がどのように当時のヨーロッパ大陸の美意識に影響を及ぼすにいたったかを、アルガロッティという人物を手がかりに、検証することであった。16年度に開始された本研究は次の3段階に沿ってすすめられてきた。1.アルガロッティがイギリス滞在で得たもの。(バーリントン伯のサークルとの交流を中心に)2.アルガロッティがプロイセンに招聰されたのち、イギリスの美意識として彼がフリードリッヒ大王やその文化サークルに伝えたもの。3.イギリスの美意識を背景にイタリアに彼がもたらしたもの。(景観、カメラ・オブスクーラの問題など)アルガロッティのイギリス滞在、その後のプロイセン(ポツダム)におけるフリードリッヒ大王との交流に関しては、ほぼ予定通りの検証を行うことができたと考えている。イギリス滞在で磨きをかけられた美意識がその後の彼の人生の方向性を決めたと言っても過言ではない。カプリッチョ制作、またカメラ・オブスクーラの使用についてイタリアの画家たちにも影響を及ぼした。3年間の研究では、イタリアに帰国後(彼が死ぬまで)のアルガロッティの動向について、ピンポイント的な検証に終わっているので、さらにこの点を今後の研究テーマとして継続していきたいと考えている。
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すべて 雑誌論文 (6件)
東洋大学 経済論集 32巻2号
ページ: 83-39
Keizai Ronshu Vol.XXXII, No.2
ページ: 83-89
東洋大学 経済論集 31巻1号
ページ: 55-62
Keizai Ronshu Vol.XXXI, No.1
東洋大学 経済論集 30巻1号
ページ: 105-112
Keizai Ronshu Vol.XXX, No.1