研究概要 |
1研究成果公表:16年度に取り上げたゾラにおける司祭像研究を完結させるために(1)ゾラにおける司祭像(2)-反自然的あるいは悪魔的人間-、社会史的視点から19世紀の実在の司祭とその文学への影響を検討するために(2)ラムネとヴィアンネ-二人の司祭、二つのキリスト教-を発表した。さらにルナンにおける司祭像を考究した成果を(3)エルネスト・ルナンにおける司祭像-「神」への道としての《abstraction》-と題して『日本キリスト教文学研究』(第24号)に、さらに広く海外にも成果を公表する目的で同テーマの論文La figure du pretre chez Renan, metaphore des 《natures abstraites》をBulletin des etudes renaniennes(第110号)に掲載するため、すでに原稿を提出済みである。 2資料調査:(1)17年度には修復作業中で閲覧できないナンバーが多かった雑誌Art sacreのすべてのバックナンバーに目を通して今後の研究に重要を思われる箇所を把握した。 3資料収集:ラムネを中心にL'Avenir誌に関わった人物たち(Montalembert, Lacordaireなど)の著作・説教集、アルスの司祭に関する文献、サント=ブーヴ関連の研究書、Henri Bremond :Histoire du sentiment religieux en Franc等を入手した。 4研究者との交流:日本フロベール研究会、日本ユゴー研究会の定期研究会に出席した。ユゴー研究会に関しては、19年度に研究発表を予定している。 5発表計画:Hugo, Sainte-Beuveにおける司祭像、さらに王政復古期における司祭像に関する論文の発表を準備したので、19年度に順次公表するつもりである。
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