研究課題
基盤研究(C)
琉球王国時代に琉球で作られた漢詩(琉球漢詩)は、日本、中国、朝鮮、安南等の地域と密接な関係を持っている。琉球の詩人がこれらの地域を実際に訪れて作品を作ったり、詩人との贈答をしたり、琉球を訪れた中国や日本の詩人が、琉球を題材にした作品を残したりしている。本研究では、中国とベトナムの調査を実施して多くの漢文資料を入手した。中国蘇州市では、琉球最初の漢詩集『中山詩文集』の編纂者程順則の父親程泰柞の墓(蘇州市上方山にある)と、関連地点の調査をした。福建省福州市では、福建師範大学附属図書館で、『琉球詩課』その他の琉球関係資料の閲覧と資料収集に当たった。『琉球詩課』は、清代に琉球から北京の国子監に派遣された留学生の作品を集めて、指導に当たった教師が批評を付し版行した貴重な資料である。ベトナムのホーチミン市・ハノイ市では、ホーチミン図書館とハンナム研究院等において資料の調査と収集に当たった。その資料の一部は、研究成果報告書に収録している。本研究の成果の一部は、台湾大学や台湾中央研究院などにおけるシンポジウムで発表した。研究成果報告書には発表論文の一部を掲載した。本研究によって、中国とベトナムで入手した資料については、引き続き分析・検討し、本研究の課題である「東アジア漢字文化圏の中における琉球漢詩の位置」について、その内容を深めるのに役立てていきたい。
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平成16・17・18年度科学研究補助金(基盤研究(C)報告書「東アジア漢字文化圏の中における琉球漢詩文の位置」
ページ: 1-10
琉球大学邦文学部紀要 日本東洋文化論集 第12号
ページ: 129-154
台湾東亜文明研究学刊 第3巻第1期
ページ: 3-25
Bulletin of The Faculty of Law and Letters University of the Ryukyus No.12
Taiwan Journal East Asian Studies Vol.3,No.1
ページ: 5-25