本年度は、昨年度に続き、『朱文公文集』巻四に収める32首の五七言絶句(作品番号146〜177)、巻五に収める99首の五七言絶句(同178〜207)の解読・関連調査・会合による討議・訳稿の作成、という一連の作業を進めた。本研究組織の構成員(研究代表者1名、研究分担者1名、研究協力者5名)が作品ごとに分担して作業を行った。訳稿の体制は、書下し文・校異・解題(詩の内容の概要・作詩当時の作者の境遇・題材についての説明・作風上の問題点など)・通訳・語釈・補説、の各項から成る。会合はほぼ月1回、18年9月までは早稲田大学第一文学部の大学院演習室にて、10月以降は学習院大学東洋文化研究所会議室にて行われた。年度末までに新たに決定稿が完成したのは作品番号150、154、156、158、167、171、172、173、177、206、208の計11首、着手しつつ未だに決定稿に至っていないのは、161、162、163、165、169、174、178、179、180、182、183、187、188、190、191、193、195、197、198、199、200、204、205、209の計24首である。研究成果の公表は、本年度は別記の1点のみであるが、今後は各構成員により、「朱子と張孝祥」「朱子と禅」「朱子と陶淵明(続編)」「朱子と杜甫(続編)」というテーマでの論考が予定されている。
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