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2006 年度 実績報告書

キナウル語の現地調査による記述および形態統語論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16520250
研究機関愛知県立大学

研究代表者

高橋 慶治  愛知県立大学, 外国語学部, 助教授 (20252405)

キーワードチベット・ビルマ語派 / チベット・ヒマラヤ諸語 / キナウル語 / 形態統語論 / 動詞形態論 / 関系節 / 再帰・相互形 / 複数性
研究概要

本研究は、チベット・ビルマ系言語に属するキナウル語の記述的研究を行うものであり、本課題の3年目である。
本研究は、現地調査に基づく記述的研究であり、今年度は3月に調査を行った。したがって、2006年度は、まず、昨年度までに収集した資料の整理および分析と、現地調査のための準備を行った。
今年度の調査においては、主として、動詞の連体修飾について、また、再帰・相互(reflexive/reciprocal)を表す接尾辞-siをもつ動詞の用法、およびいくつかの語彙および発音などを調査した。
語彙や発音の調査は常に継続して行われている。
接辞-siについては、まだ十分な調査資料が得られているとは言えない。-siが他動詞に付加された場合、再帰や相互の意味を表すだけではなく、たんに自動詞化することもある。また、自動詞に付加された場合、複数性を表す場合があることなどが資料に見られ、たいへん興味深い。どのような条件の下に意味の違いが生じるのか、今後も資料を集め、分析を進めなければならない。
動詞の連体修飾については、いくつかの構文がありそうであることがわかってきたが、その構造を分析できるほどの十分な資料は得られていない。ただし、動詞が連体修飾する場合に再帰・相互を表す接辞が使われると、修飾された名詞は、修飾する動詞の意味的な主語にならない場合がある。再帰・相互を表す接辞がこのような用法を持つことはTBにおいては報告されておらず、今後も詳しい調査、分析が必要である。
なお、同時に接尾辞-siについても分析する予定であったが、この接尾辞の用法については、まだ明確なことはわからない。当初考えていたほど、頻繁には使用されていないようである。しかし、いくつかの動詞に付加されて自動詞化する例があり、さらに資料を集めていかなければならない。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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