研究代表者は、昭和58年パソコンを利用した最初の言語地図作成システムSEALを開発、その後も機器の進歩に対応した改良を進めている。平成6年度にMS-DOS版BASICのコンパイラ版、9年度にWindows95対応版、12年度にWindows98/Me/2000対応版SEAL6.0J、13年度にSEAL英語版6.0E、14年度にWindows xpと多言語に対応したSEAL6.1Jと6.1E、その改訂版の6.2Eと6.3E、15年度に大幅改訂版のSEAL7.0Jを発表した。本研究では、このSEALシステムの改訂・整備を継続しつつ、日本語方言資料への応用分析を進めている。 1 SEALシステムの改訂・整備 15年度末に発表したSEAL日本語版7.0Jをホームページで公開し、システムと日本語版マニュアルをダウンロードできるようにした。http://www.nicol.ac.jp/〜fukusima/ 2 SEALを使った言語地理学的研究 新潟県出身の学生に対する方言アンケート調査を継続し、データベース化・地図化を進めている。SEAL7.0Jの新機能を利用して、過去の言語地理学調査結果(『方言文法全国地図』と『新潟県言語地図』)との比較を行う手法を実践し、発表した。また、奄美徳之島方言について文法に焦点をおいた研究分析を継続しているが、関連する九州方言について、可能表現についての実地調査を熊本で行った。
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